孤独の王様【ベイバ】 (ページ4)

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時刻はもう7時を回った。
シュウくんと別れてから今までずっと、シュウくんの言う面白いやつとは誰なのかを考えて……結果が未だに出ない。

明日になればわかることだけれど…どうしても気になってしまう。

「あ～もうっ！良くわからない…。本当、誰なの…面白いやつって…」

こう言葉を溢すのも何度目だろうか。
これではもう、埒が明かない…。ここはいっそのこと諦めてしまおうか。
そろそろ母さんと父さんが帰ってくるころだろうし…、ご飯でも作っていよう。

ジュウジュウと、肉や野菜を炒める音だけが部屋になり響く。
にしても誰なんだろう。先程諦めようとはしたがやはり諦めきれない。ラグナロクの黄山？…違う気がする。名前しかきいたことないけど、噂になる位なら元々本気でやっていただろうし…。

うーん…。天と地がひっくり返ったとして…昼のあの基本が全く出来てない人…？

……あり得る。一緒にバトルしていた人からもお前のはお遊びだ！なんて言われてたし、最近やる気を出したのかな、ベイとはずっと一緒に遊んでて。

けど…それならすぐに負けてしまいそうな気がする。今のベイブレードは初心者が勝ち抜ける程あまくないし。……僕が見るまでもない気がする。シュウくんに言われたから見に行くけど。行くけど…一瞬で帰りたくなりそうな…。

まあ、明日の帰る時間は明日なるようにすれば良いや。どうこう考えているうちに炒め物、終わったしね。

早く食べて、トレーニングして、寝てしまおう。
気になることは目でみて確かめるのが一番、だから。

そう思考がまとまればご飯を口に押し込んで、体幹等のトレーニングをして、お風呂に浸かって、早々とベッドに寝ころんだ。

もし、明日見る面白いやつが、本当に面白かったら＿＿。……少し位遊んでも良いよね、壊さないように少しだけ。もしそうなったら……宜しくね、ユノー。

僕はユノーを手で、まわりから見えないように覆ったまま、眠りについた。

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そしてようやく、気になることを解決できる朝が……日が来た。

少し時間がないから、走って向かおう。僕が着く前に試合が終わらなければ良いけど。…なんて、そんなことないっか。