最強メンタルの最高傑作な紅一点【雪男】（31）

期待するのはもうやめた ページ6

深澤side

今日は2月14日。バレンタインデー。
ただし、ただのバレンタインじゃない。去年4月からAちゃんが入所して事務所内に(スッタフを除いて)初めて女の子がいる。去年はもう過ぎてしまったバレンタインデーだけども今年ならもしかしたら…なんで考えてるのは俺だけではない。

Aちゃんを嫌ってる奴らですらちょっとソワソワしてる。

今日Aちゃんは東京での仕事で事務所に顔を出すのは口コミで全員が知ってる。
そのせいか普段事務所で見ないような奴らもいるしなんなら先輩達もちらほら見かける。


Aちゃんだって女の子。2月14日に事務所に来るのなら義理チョコくらいは用意して来るはず！



『あれ？ふっかさんやおはよ〜。何か今日えらい人多いな』
深「おはよ〜。確かに多いよねwあー…その紙袋ってもしかして」
『あぁ、これ？チョコ』
深「やっぱり？」
『皆 律儀よなぁwみて？GODIVAもあんねん凄くね？』
深「ん？」
『ん？』
深「それは〜貰ったの？」
『うん。さっき現場でもらってん』
深「へ、へー…よかったね」
『市販チョコは助かるわ〜w』
深「日持ちするしねー」


紙袋いっぱいにチョコが入ってたからAちゃんが用意した義理チョコかと思ったのにGODIVAとか見るからにお高そうなチョコ。ゴリゴリに本命そうなラッピングされたチョコとAちゃん自身が貰ってきたチョコだったらしく肝心のAちゃんからのチョコが見当たらない。


深「チョコってそれだけ？」
『ん？うん。今んとこはそうやなw』
深「そ…そっかぁwこれから仕事？」
『そー。言うても雑誌インタビューだけやしそれ終われば大阪帰る〜』
深「お疲れ〜」
『新幹線で爆睡したるwほなまたね〜！』
深「ははっwばいばーい…」


正直に言う。俺は貰えると思ってた！！！
だって他の奴らより仲良いし！東京来るたびに話してるし！！俺には義理チョコくらいあるって思うじゃん！！！


深「もしや本命しかあげない主義の子？」
岩「何言ってんの？」
深「照！Aちゃんからチョコ貰ってないよな！？」
岩「Aちゃんから？貰ってないけど」
深「だよな！！俺が貰ってないのに貰ってるわけないよな！」
岩「めっちゃ腹たつんだけど」


これで照貰ってたら流石に立ち直れん。
Aちゃん何か照に懐いてるしな…。

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