高校の王子様！！

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＜Aside>

午後の授業も(途中ちょっと寝ちゃったけど)何とか乗り切り、放課後になった

玄樹「A部活来る？」
A「うん！生徒会終わったら行くね」
玄樹「了解、じゃあ先行ってるね」

玄樹は私と同じ軽音部で一緒にバンド組んでるんだ
バンド名は……実はまだ決まってない
バンド組んで２年目だから決めなきゃいけないのはわかってるんだけど……何となく決まらないんだ

北斗「A、生徒会行くぞ」
A「はいはーい！」

教室まで迎えに来てくれた北斗と2人で生徒会室へ向かった
生徒会室は別館にあるから、結構遠いんだよね……

北斗「A、授業寝てたろ？」
A「えっ、なっ、何でわかったの！？」
北斗「頬に跡ついてるよw」

そう言って指で私の頬をなぞる

A「ちょっ、くすぐったい…！」
北斗「可愛いとこあるなー」

なんて笑った北斗はなんだか楽しそうだった


？「あれー、お二人さん、何いちゃついてるのかな？」

突然後ろから茶化すような声が聞こえてきた

A「えっ…あっ、会長！」
北斗「別にいちゃついてないですから…」

声の主はこの高校の生徒会長である安井謙太郎君だった
安井君はニコニコと私達のことを見ている

謙太郎「いちゃついてた、よね？」
A「いちゃついてませんって…」

私の反応に安井君はどうやら満足したようで、まぁいっか、なんて言いながら私達の隣を歩いた



生徒会室にはもう美勇人先輩が来ていた

謙太郎「あれ、美勇人早いね？」
美勇人「たまたま授業早く終わったんだよ」

今期の生徒会役員はこれで全員なんだ
会長の安井君と書記の美勇人先輩が３年生
副会長の私と会計の北斗が２年生
去年の文化祭が終わってからずっとこの体制でやっているからもうすっかり仲良くなったんだよ

謙太郎「さて、今日の議題だけど……」

安井君が話し始めたのはいつも通り「今日の議題」
生徒会って実は意外と忙しいんだ
どこまでが生徒会の管轄かが曖昧だから、雑用的なものまで含めるとかなりの仕事の数があるんだよね
まあ、何もない時は生徒会室で4人で喋ってるんだけど


謙太郎「で、Aは今の話聞いてた？」
A「……え？」

ヤバい、ぼーっとしてた……

謙太郎「やっぱり聞いてなかったか…
珍しいね、Aがぼーっとするの。熱でもある？」

気がつくと安井君の手がおでこに当てられていて至近距離で顔をのぞき込まれる
何かちょっと照れる……

謙太郎「熱はない、かな。大丈夫？会議、続けるよ？」

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