5th ページ6
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壁の上を走る。
周りになんて目もくれず。
超大型巨人によって
壁が破壊されたと私の耳に伝わったのは
破壊されてからしばらく経ってからだった。
とにかく、急がなければならない。
私の班には知らせが遅れてしまったため
立体機動装置の準備などをしているうちに
ほかの班は戦闘に向かったと聞いている。
エレンは訓練兵34班だ。
きっともう巨人と戦っているはず。
今、まさに戦っている最中かもしれない。
超大型巨人が現れたとき
エレンは超大型巨人に斬りかかったが
仕留め損ねたという話は聞いた。
それを責めようとは思っていない。
ただ怪我をしていないか。
それを確認して、できるなら
一緒に戦いたい。
本来なら単独行動は禁止だ。
それに、もう壁の中には巨人が入ってきている。
尚更、単独行動は控えなくてはいけない。
それはわかっている。
でも、エレンのことが気になって仕方がなかった。
だから咄嗟にこうして走ってきてしまったのだ。
もう少し進めば、きっと。
エレンのいる
訓練兵34班を見つけられるはず。
それにアルミンのことも気がかりだった。
ミカサは多分大丈夫だろう。
でも、アルミンにはあまり技術はない。
エレンが守ってくれればいいが…。
壁の上から
立体機動装置で家屋の屋根に移り
そこから更に立体機動で移動する。
どこかに、必ずいるはず。
そこで視界の端に巨人を捉えた。
顔と体の大きさが反比例な巨人だった。
無視をして突き進んでもいいが、
行き先を邪魔されたくはない。
このまま速度を落とさずに
うなじを切り落とそう。
そう決め、刃を握った。
巨人はまだこちらには気づいていない。
通常種にも関わらず
この距離でも気づかないとなると
少しばかり鈍感なような気がするが
こちらにとっては好都合だ。
巨人より少し先にある家屋に
アンカーを差し、立体機動で移動する。
その途中でうなじを刃で削ぐ。
うまく削げたようだ。
そこから更に移動していくと
何人もの兵士が集まっている場所を見つけた。
あそこにきっとエレンもいるはずだ。
私がそこに足をつけたのと
アルミンの声が聞こえたのはほぼ同時だった。
「 エレン・イェーガー
以上5名は自分の使命を全うし…
壮絶な戦死を遂げました…！
ごめんミカサ…。
エレンは僕の身代わりに…
僕は…何も…できなかった。すまない… 」
目の前が、真っ暗になった。
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ガール - 最高過ぎます！ (2018年9月16日 19時) (
レス) id: 9eb3ea7897 (このIDを非表示/違反報告)
?.ﾟ織姫のゆーな(プロフ) - 雨屋まほろさん» わわ、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです…。声が聞こえてナイフを手に取るシーンは前々から書いてみたいなと思っていまして、そんな細かいところまできちんと読んでくださるなんて励みになります。本当にありがとうございます！ (2018年7月26日 11時) (レス) id: caa1caa173 (このIDを非表示/違反報告)
雨屋まほろ(プロフ) - 進撃の夢小説でこんなにも心をうたれたのは久しぶりです。気の利いたコメントはあまり書けないので一言で言わせていただきますと、めちゃくちゃ面白いです……声が聞こえてきてナイフ手に取るシーンがとてつもなくよきです…… (2018年7月25日 22時) (レス) id: 83522f25c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：?.ﾟ織姫のゆーな | 作成日時：2018年7月25日 0時
