23th ページ25
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今日はついに第57回壁外調査の日だ。
「 付近の巨人はあらかた遠ざけた！！ 」
兵士のそんな声が聞こえる。
いよいよだ。
「 開門30秒前！！ 」
隣にいるエレンの肩に力が入る。
それに気づいた私は
「 あんまり力みすぎないで 」
そう話しかける。
あくまでもいつも通りに。
変に力みすぎてしまうのも失敗へ繋がってしまう。
エレンは私を一瞥してから
「 わかってるよ 」
と少し乱暴に言い放った。
「 これより人類はまた一歩前進する。
お前達の成果を見せてくれ！！ 」
新兵たちに向かって一人の兵士がそのように声をかけた。
「 おおおおおおおお！！！ 」
新兵たちが大きく声を上げる。
「 開門！！はじめ！！ 」
扉が開いていく。
固唾を呑んで、扉が開いていく様子を見つめた。
「 進めえ！！！！ 」
団長のその言葉を合図に私たちは馬を走らせた。
「 第57回壁外調査を開始する！！
前進せよ！！！！ 」
扉を抜ける。
空気が一変した気がする。
「 左前方10m級接近！！ 」
ハンジさんがそう叫ぶ。
「 そのお腹の中に何が入っているのか非常に気になります。
が、援護班に任せます！！ 」
やはり、先輩たちは巨人に遭遇しても慌てたりしない。
サシャ、だろうか。
怯えた声が聞こえる。
だが、ひたすらに馬を走らせる。
「 オルオさん。
俺の同期は、巨人に勝てますかね 」
エレンが突然口を開きオルオさんに尋ねた。
「 あぁ？てめぇ、この1ヶ月何をしていやがった
いいか、クソガキ 」
クソガキ、という発言に
思わずオルオさんの方を見る。
オルオさんは怯む様子などなく、言葉を紡いだ。
「 壁外調査ってのはな
いかに巨人と戦わないかにかかってんだ 」
そう言い切った瞬間にオルオさんは舌をかんだ。
エレンをクソガキ呼ばわりした当然の報いだ、と思い
私は前を向いた。
「 長距離索敵陣形！！展開！！！ 」
団長がそう指示する。
その瞬間、それぞれが広がっていく。
前方半円上に長距離だが確実に
前後左右が見える距離で遠感覚に兵を展開する。
可能な限り索敵、伝達範囲を広げる陣形だ。
馬を走らせる。
ほんの少し木が揺れただけでも
巨人ではとエレンは気になってしまっている。
「 エレン。大丈夫だから。
前だけを向いて 」
そう私が言うと
「 あぁ 」
とエレンは小さく返事をした。
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ガール - 最高過ぎます！ (2018年9月16日 19時) (
レス) id: 9eb3ea7897 (このIDを非表示/違反報告)
?.ﾟ織姫のゆーな(プロフ) - 雨屋まほろさん» わわ、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです…。声が聞こえてナイフを手に取るシーンは前々から書いてみたいなと思っていまして、そんな細かいところまできちんと読んでくださるなんて励みになります。本当にありがとうございます！ (2018年7月26日 11時) (レス) id: caa1caa173 (このIDを非表示/違反報告)
雨屋まほろ(プロフ) - 進撃の夢小説でこんなにも心をうたれたのは久しぶりです。気の利いたコメントはあまり書けないので一言で言わせていただきますと、めちゃくちゃ面白いです……声が聞こえてきてナイフ手に取るシーンがとてつもなくよきです…… (2018年7月25日 22時) (レス) id: 83522f25c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：?.ﾟ織姫のゆーな | 作成日時：2018年7月25日 0時
