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ハンジさんが取り出したのは
ハンカチに包まれたティースプーンだった。
エレンの巨人化した腕が摘んでいたものらしい。
熱による変形などもなく、
そのままの綺麗な状態のまま存在している。
「 これを見て思い当たることはない？ 」
とハンジさんに問われ、
エレンは少し考えたあとに
「 確か、それを拾おうとして… 」
と口にした。
それを聞いたハンジさんは
「 なにか目的がないと… 」
などと口にしていたが、耳には入ってこなかった。
リヴァイ班の人たちが
「 じゃあ、エレンが故意に
約束を破ったわけではないんだな？ 」
とエレンに問いかけていた。
エレンが故意に約束を破る、なんてあるわけない。
エレンを散々罵っておいて
普通に会話することが出来ているこの人たちに苛ついた。
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リヴァイ班の人たちが
お互いに頷きあい、手を噛む。
一体何をしているのだ、と目を見張る。
本当に思いっきり噛んでいるのだろうか。
表情からして、とても痛そうだ。
話を聞くところによると
エレンを疑ったお詫び…のようなものらしい。
手にはくっきりと噛み跡が残っていた。
リヴァイ班の人たちの思考が
うまく理解出来なかった。
ただ、決して悪い人たちではない。
それだけは確信することが出来た。
「 あと… 」
見てるだけで
こちらも痛くなってきそうな噛み跡を
それぞれがそっと撫でながら誰かが口を開いた。
「 A 」
「 は、い 」
私が話しかけられるとは思ってもいなかったため、
そんな戸惑いがちな声が響いた。
「 悪かった 」
え、と間抜けな声が響く。
エレンにならともかく
私に謝られるようなことがあったかと思考を巡らす。
「 冷静さを失っていたとはいえ
酷いことを言った。
すまない 」
同類だ、とか
女だろうが関係ない、などといったことだろうか。
それを酷いこと、と言われても
その発言に関しては大して気にしてもいなかった。
私が腹を立てた理由は、
あくまでもエレンに対しての態度だったから。
「 いえ…、
正直そこまで気にしていなかったので
大丈夫です 」
そう私がそれぞれの顔を見つめてから言うと
安心したような顔をした。
「 私たちを信じて 」
ペトラさんが言った。
はじめの印象は最悪だったが
今ならリヴァイ班の人たちを信じることができそうだった。
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ガール - 最高過ぎます！ (2018年9月16日 19時) (
レス) id: 9eb3ea7897 (このIDを非表示/違反報告)
?.ﾟ織姫のゆーな(プロフ) - 雨屋まほろさん» わわ、コメントありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです…。声が聞こえてナイフを手に取るシーンは前々から書いてみたいなと思っていまして、そんな細かいところまできちんと読んでくださるなんて励みになります。本当にありがとうございます！ (2018年7月26日 11時) (レス) id: caa1caa173 (このIDを非表示/違反報告)
雨屋まほろ(プロフ) - 進撃の夢小説でこんなにも心をうたれたのは久しぶりです。気の利いたコメントはあまり書けないので一言で言わせていただきますと、めちゃくちゃ面白いです……声が聞こえてきてナイフ手に取るシーンがとてつもなくよきです…… (2018年7月25日 22時) (レス) id: 83522f25c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：?.ﾟ織姫のゆーな | 作成日時：2018年7月25日 0時
