【歌い手】私の全てを受け入れて。ver.B【大型コラボ】 (ページ9)

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【センラ】真っ白な君を、俺色に染めたい/あーりんページ9

真っ白な君を、俺色に染めたい

-------Possessive-------

知り合ったのは大学生の時。
サークルに明らかに友達に引き連れられ入ってきた毛色の違う子。
あんまり運動が得意そうな子やないなぁ、と自己紹介を眺めているとサポート役、いわゆるマネージャー的な事が出来ればいいなと思うと控えめに小さな声で話すのを見て初めて見た時に傾きかけていた気持ちは一気に集中した。
所謂、俺の一目惚れ。

「なぁ、名前何て言うん？」

「折原先輩、、ですよね？Aです」

「もう名前覚えてくれたん？凄いな。Aちゃんマネージャーはどっかでしてたん？」

「初めてです。あそこにいる友達に一緒に入ろうって言われたんですけど、私運動は苦手なのでマネージャーなら出来るかなぁって」

さっきの自己紹介でしっかり名前は聞いて覚えていた癖に、話すきっかけが欲しかった。
むしろ、さっきの自己紹介で俺はこの子の名前しか覚えてへん。

募集はしてなかったけど、マネージャーでも大丈夫ですかと不安げな俺を見上げる上目遣いなった瞳にどきどきした。
身長が低くはない俺からすれば、女の子の上目遣いなんて見慣れてたはずなのに。

「プレーヤーばっかやったから、助かるよ。ありがとうね」

これからよろしくねと低い位置にある頭に手を置くとこちらこそよろしくお願いしますと照れたように笑っていて可愛い。
大体初めて話す先輩が優しいと距離は詰めやすいもの。
今の少し触れたボディタッチで俺のことを悪く思ってないらしい事もわかった。

(いけるな)

計算高い、俺の悪い癖。
人よりも処世術はあるらしいと大学に入ってから周りを見て段々と気付いていた。
彼氏がいたって俺の方がいい男だと分からせれば絶対に付き合える。
そう思う位には、自分に自信があった。

まず、分からない事があれば俺に聞いてねと最初に釘を打った。
サークルが終わってから送っていくのは当たり前。
頻繁にある飲み会は隣をキープして手を出されないようにした。
マメに他愛も無い意味の無い連絡も忘れない。
偶然を装って一緒に学食を食べたりもして。
2人で遊ぶ時は意識させるようにわざとらしくこれはデートやでと口に出した。

そうやって距離を縮めていって、少し鈍いらしいこの子を落とすのは難しくはなかったけど思っていたより時間が掛かった。