16話 ページ20
終わったのはすっかり夜も更けた頃だった。
「あ"〜終わった〜〜〜」
結果は健闘こそしたものの、独ソ戦でソ連にボコボコにされて終わった。
「もうやぁこのゲーム……二度としない……」
『いや、でも結果こそボロボロですけどこれ途中経過だけならグルさんより上手いのでは？』
『いや、マジでそれな。
話しながら裏での操作率ヤバいねん』
「ほーん、もうその辺わからんわ。
というか普通に皆の睡眠時間削りまくってホント申し訳ない……」
『明日皆休みやろ、休みやなかったら誘われてもこぉへんわ。』
「あ、そなの？なんだよ先に言えよ……」
お休みだったとは気づかなかった。
「今度ここのメンバーはご飯奢るわ……」
『あ、じゃあ今日ご飯行きます？グル氏がなんて言うかは知らんけど』
「行くって言うだろうなぁ……皆のおやすみ潰すのが私的には辛いんだけど」
『家おっても寝るだけやろ』
『まあ間違いではないな』
『大先生は女やろ？』
『女性の前でそういうこと言うかお前は……』
「相変わらず女癖直んないんだ……」
適当に話してからまた起きたら連絡する感じにして、その通話はお開きになった。
さて、この高身長イケメンクソ野郎をベッドに運ぶか。
グル君、気づいたら後ろですやすやしてた。
疲れてた所にゲームさせてしまったな。
みんなはよく動画外で寝てるとは言ってたけど、やっぱり少し申し訳なくなってしまう。
運び終えてリビングの片付けを軽くする。
「うん、おっけーかな。
ゆっくりー寝るよ〜」
呼べばひょいひょいと登ってきて肩へと収まった。
そのまま寝室にあるゆっくり用のベッドに下ろせばそのまますやすや眠った。
ふふ、と笑ってグル君が眠るベッドへと身体を沈めた。
私も疲れていたのだろう、すぐに睡魔は襲ってきて、抗うことなく目を閉じた。
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