八 ページ8
昔々
神様が世界を作った時
世界は一つやなかった
人間や動物たちが住む世界
それ以外のものが住む異界
2つの世界は互いを憎み
争いは絶えなかった
それを悲しんだ神は二つの世界を永遠に分けた
人間達と異界の者達はそれぞれの世界に
分けられたはずやった
ここまで言ってから、まっさんは一つ息をついた
「でも、人間界を恋しく思う妖怪もたくさんいた。
俺のおばあちゃんみたいに人間に恋をしてしまった妖怪もいた。」
「三葉町はね、異界と人間界を繋げる場所なんよ。」
そう、優しく笑ったまっさんは、困ったように眉を下げた
「ごめん。いきなりこんなん言われても訳わからんよな。」
「おじいちゃんは...その、何を。」
大晴くんが話し出す
「神社の裏山あるやろ？？あそこが、出入口になってるんよ。健三さんは、なんというか、その番人？？
いや、番人とちゃうか。なんて言うんやろ.....「見守り人」
こじけん君が、助け舟を出す。
「それや！見守り人。」
「人間と、妖怪、どちらにも寄り添える存在って感じかな。」
「見守り人.....。」
「健三さんが、亡くなってから、この街の治安も悪くなってきた所やった。だから、Aちゃんが来てくれて、本当に良かった。」
「ありがとう。この街に来てくれて。」
そういって、頭を下げる３人に、なんて返したらいいかわからなくて。
私、そんなに大した人間じゃない。
おじいちゃんの事だって、お父さんの事だって、お母さんの事だって
ずっと、ずっと逃げてきた
「わ、私には無理です。だって、私、普通の大学生です。おじいちゃんと違います。」
「でも、Aさん、誠也くんの姿見えたんですよね？？」
佐野君が初めて口を開く
「うん、見えたけど...。」
「じゃあ、やっぱりAさんは特別ですよ。」
「誠也君って、純血の鬼なんです。普通の人間にはまず、姿なんて見えないんですよ。」
「見える」と言った瞬間に明るくなった、誠也さんの表情を思い出した。
この、言葉にできないポカポカとした気持ちはなんなんだろう。
おじいちゃん。
私には、まだわからないよ。
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ゆい(プロフ) - めっちゃおもしろいです！続きが気になります！最後まで読んでみたいです！ (2020年10月15日 20時) (
レス) id: aa225a9070 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 楽しく見させて頂いてます！無理ない程度に更新頑張って下さい！応援してます！ (2020年7月20日 4時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - この作品の雰囲気大好きです。更新楽しみにしてます！ (2020年6月13日 2時) (レス) id: f8b6f2c6d6 (このIDを非表示/違反報告)
イロ(プロフ) - 更新ありがとうございます！こちらのお話大好きです、主様のペースでこれからも更新楽しみにお待ちしております^_^ (2020年4月21日 1時) (レス) id: 05f88c51dd (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話すごく面白いです！！続きが気になります(*≧∀≦*)更新待ってます！！ (2020年4月14日 7時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫 | 作成日時：2020年2月4日 23時
