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「次は〜、三葉町〜三葉町〜」







独特な、関西のイントネーションに胸が高まる









3月末









あれから、大学から無事推薦がもらえ、私はいよいよ大阪に来ていた









「ここか。」






スーツケースをゴロゴロと引きながら、街を散策。







心斎橋とか、道頓堀とか。






そういった賑やかな繁華街とは少し違う。






のんびりとした、街









駅前の商店街から15分ほど歩くと、そこには、おじいちゃんが住んでいた神社と、裏山がある。









来たのはずいぶん前なのに、覚えていた自分に胸がほころんだ。









「...遅くなっちゃってごめんね。おじいちゃん。」









さて、さてだよ。









「どーすっかね....」







おじいちゃんの家は、神社の中の社務所だ。








大きな鳥居の先。この先が見えない石段を、このデカいスーツケースとともに...









「無理だな。」









いや、早々に諦めるな。









ていうか、東京から大阪とはいえ、ちょっと疲れた。





一回、座りたい。









「あのー....。」







頭上から、降ってきた男の人の声。









「はい。」





「Aさん??」

















「...そうですが。」
















す、ストーカー??????






「だ、誰ですか???」





「あ、えっと、俺は正門良規って言います。あの、健三さんが亡くなったって連絡したの俺です。」







え、ちょっと待てよ









おじいちゃんの知り合いってこんなに若い人!?









「え、え、え、え」





「あのー...」









男らしい体格






優しげな眉毛






低めの声








いかにも、実直そうで、女の子にモテそう。






困ったようにポリポリと頭を搔く青年と



おじいちゃんの関係がわからなすぎて









石段に座り込んだ









「あいつが、孫か....。」





鳥居の上から、赤い着物の青年が私を見つめていたことなんて知らずに。

三→←一:第一章『出会い』



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ゆい(プロフ) - めっちゃおもしろいです!続きが気になります!最後まで読んでみたいです! (2020年10月15日 20時) (レス) id: aa225a9070 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 楽しく見させて頂いてます!無理ない程度に更新頑張って下さい!応援してます! (2020年7月20日 4時) (レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - この作品の雰囲気大好きです。更新楽しみにしてます! (2020年6月13日 2時) (レス) id: f8b6f2c6d6 (このIDを非表示/違反報告)
イロ(プロフ) - 更新ありがとうございます!こちらのお話大好きです、主様のペースでこれからも更新楽しみにお待ちしております^_^ (2020年4月21日 1時) (レス) id: 05f88c51dd (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話すごく面白いです!!続きが気になります(*≧∀≦*)更新待ってます!! (2020年4月14日 7時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年2月4日 23時

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