△ずっと側に ページ26
※ヤンヘラ？
「最近、良い茶葉が手に入ったんです」
彼は少し上機嫌そうに美味しそうな紅茶と菓子を差し出してくれた。
…これから彼の淹れる紅茶が飲めなくなってしまうのは少し寂し気がする。
実は先日、私は他組織のボスに新たに彼の護衛になる事を秘密裏に提案された。それも今の倍以上の報酬を約束されて。その時は答えを先延ばししてもらってその場を去ったが、金に目が眩んでしまった私は最終的にエーミールさんの護衛を止めるという決断を下した。
「ところで大事な話とは一体何ですか？つい最近起こった例の事件の後始末についてでしょうか」
まさか私が辞職を告げるべくここに来たなんて彼は思ってもないだろう。私は首を横に振り、何の迷いもなく彼にこう告げた。
「私、エーミールさんの護衛を辞めます」
その瞬間、ティーカップに手を伸ばそうとしていたエーミールさんの手は行き場をなくしたかのように暫く空中を彷徨った。
私の言葉を機に彼の態度は急変した。たったそれだけの言葉が災いを招くなんて。
「え…？あの、今何と仰って……？」
「新たな雇用主の元で働くため、2週間後に貴方の護衛を辞めさせていただきます」
「待ってください、そんなの認めませんよ。あまりにも唐突過ぎます…！」
「では1ヶ月後に辞めるという形でも構いませんか？」
「そういう訳では…。とにかく、Aさんに護衛を辞められると困るんです…！」
やけに必死な様子の彼を訝しむ。どうしてそこまでして私を引き留めたいのか。護衛なら既にゾムがいるので充分だろう。エーミールさんにそう問うと、彼は目を泳がせながら何かをブツブツ呟いた。一体何が言いたいのだろう。
彼の答えを待つのが面倒で、「じゃあ1ヶ月後に辞めます」とだけ言い残して部屋から出ようと踵を返した次の瞬間だった。
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野菜(プロフ) - 冬のみかんさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！これからも「好き」と言っていただけるようなものをお届けできるよう2人で頑張りますね！ (2022年1月28日 9時) (
レス) id: 27822127af (このIDを非表示/違反報告)
冬のみかん - 初コメ失礼します。いつも見させていただいています！本当に好きです！これから続編の方でも頑張ってください！応援させていただきます！ (2022年1月28日 3時) (レス) @page2 id: b5169bd6bc (このIDを非表示/違反報告)
青条(プロフ) - 奏さん» コメントありがとうございます！イラスト素敵ですよね！お話読んでくださってありがとうございます。頑張って制作して参りますので気長にお待ちください……！ (2021年10月29日 21時) (レス) id: 3b14859680 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - ぇイラストかっこよ。お話だけでも最高なのに!これからも作者様のペースで頑張ってください! (2021年10月29日 19時) (レス) id: 00420758bc (このIDを非表示/違反報告)
野菜(プロフ) - ラグさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2021年10月9日 19時) (レス) id: 5520a4b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
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