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温かい紅茶とお茶請けのクッキーは程よい満足感と言語化できない寂しさをもたらした。カーテンの隙間から差す日光の中で柔らかく微笑むエーミールさんを見ていると、やっぱり好きだなぁなんて心がむくむくと溢れてきて、同時に胸中の癌がズキリと痛む。
「エーミールさん」
「はい、なんですか？」
「寝ませんか？」
「…………は？寝っ……！？」
「隈ができてますし、寝た方がいいですよ」
「ああ、そういう……んん”っ！私なら大丈夫ですのでお気遣いなく」
中指で前髪を横に払って咳払いを一つ。演者はまた取り繕った顔で微笑んだ。そうしてまた「何かしたいことはあります？」と尋ねて。
「じゃあ、一緒にお昼寝しましょ」
「…………もしかして退屈でしたか？」
「違います！あの、私のことを優先してくれるのは嬉しいんですけど……その、もう少しご自愛ください」
疲れてるエーミールさんは休憩して、その間に私が夕飯をを用意して、口に合うかは分からないですけど、それもまた恋人らしいでしょう？
お願い、と首を傾げてみるとちょろい気質のあるエーミールさんは渋々了承した。寝室から薄手の淡いベージュのタオルケットを持ってくるとソファに身を沈めてちょいちょいと手招きする。近づくと急に手を引かれて受け身を取る間もなくエーミールさんの腕の中に崩れ落ちた。
「うわっ！？」
「一緒に、お昼寝するんでしたね」
「え、エーミールさん？あの……近…………」
「おやすみなさい」
「ええ…………？」
エーミールさんはタオルケットで蓋をするとそのまま私を抱き枕にして目を閉じてしまった。すぅすぅと胸が上下しエーミールさんの寝息で髪が揺れる。ドクドクと耳元で穏やかに刻まれる心音は心地よく、けれど眠気は全くやってこなかった。むしろ、緊張でそれどころではない。ああでも、すぐに寝息をたて始めたということは疲れてたということで、昼寝を提案した数分前の自分に密かに親指を立てた。
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野菜(プロフ) - 冬のみかんさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！これからも「好き」と言っていただけるようなものをお届けできるよう2人で頑張りますね！ (2022年1月28日 9時) (
レス) id: 27822127af (このIDを非表示/違反報告)
冬のみかん - 初コメ失礼します。いつも見させていただいています！本当に好きです！これから続編の方でも頑張ってください！応援させていただきます！ (2022年1月28日 3時) (レス) @page2 id: b5169bd6bc (このIDを非表示/違反報告)
青条(プロフ) - 奏さん» コメントありがとうございます！イラスト素敵ですよね！お話読んでくださってありがとうございます。頑張って制作して参りますので気長にお待ちください……！ (2021年10月29日 21時) (レス) id: 3b14859680 (このIDを非表示/違反報告)
奏 - ぇイラストかっこよ。お話だけでも最高なのに!これからも作者様のペースで頑張ってください! (2021年10月29日 19時) (レス) id: 00420758bc (このIDを非表示/違反報告)
野菜(プロフ) - ラグさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2021年10月9日 19時) (レス) id: 5520a4b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
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