とある話 19 ページ21
扉を開けると鳥居が並んでいた。
ずらりと道に並んでいる姿を見て、まるで京にあった神社を思い出した。
前を歩くお二人の後ろを走りついていった。
坂がきつそうで時折水木の体を持ち上げサポートしたりなどした。
水木はその度に離せなど暴れていたが、二度、三度抱えられると慣れたのか何も言わなくなった。
下ろす際にお礼を言われ、心が暖かくなった。
『……ここか、この中に』
水木は斧を振り翳し鍵を壊すと扉を開け中に入った。
その中は大きな桜の木と時貞という男の大きな遺影のような写真が飾られていた。
『……ああ、気色の悪い』
上を向くと、そこにいたのは満月。
満月と桜はセットであれば酒のつまみがなくとも酒はすすむ。
だが今この状況では酒を飲もうなど考えたくない。
『…本当に、気色悪い』
ゲゲ郎「ああ、同意見じゃ」
少し桜に近づき歩き始めると突如に辺りに狂骨の大群が現れた。
それと同時に笑い声も聞こえ始めた。
時貞「来たか！生き残り！」
まだ前に足を踏み入れようとした水木を止めると不安そうにこちらを向いた後声がする方に急いで振り返った。
『……、先に私めが探しましょうか』
ゲゲ郎「いいや、お前もここにいろ。
離れるでない」
『御意』
時貞「鴉天狗もいるんだろぉ？
隠れてないで出ておいで！お前は鳥籠の中に一生飼い殺しにしてやるからなぁ！」
水木「あれは、時弥くん？」
『よく見ろ！逃げるな、あいつは！』
突如襲ってきた狂骨を握っていた錫杖で切り払うと時貞は両手を叩き高笑いを浴びた。
時貞「そこにあるのか、鴉天狗。
ワシも、他の者にも視えないが…やはり。狂骨はわかるんじゃな！」
ゲゲ郎は目を見開きそうなのか？と視線で訴えてきた。
狂骨に意志があり喋れたら、今までのことが0からになっていたかもしれない
そんな危険な橋を渡らせていたのかと。
『…これで、二度目です
一度目は、沙代様の狂骨に
身代わりの術で凌ぎましたが…そこからなるべく前に現れないようにしていたんです。』
時貞「狂骨よ、鴉天狗を捕まえてこの籠の中に！」
狂骨の依代の骸骨を手に持ち操作し始めた。
逃げ回り錫杖を振り回し、強風を起こし狂骨達を竜巻の中に閉じ込めるなどしていたが、いかんせん数が多すぎる
無傷で逃げ回ることはできず、ついに狂骨は左翼に傷をつけることに成功し、Aは地面に墜落した。
『ぐっう…！あ、！』
風を巻き起こすために現した翼を一瞬の隙をつき傷つけた狂骨。
嗚呼、尊敬に値する
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わーい - ひあのさん» 返信遅くなり誠に申し訳ありません。ありがとうございます！早く完結できるよう頑張ります！ (12月13日 8時) (
レス) id: caa96760da (このIDを非表示/違反報告)
ひあの(プロフ) - めっちゃめっちゃ面白いです！！更新楽しみにしています！！！！ (12月8日 7時) (レス) @page4 id: 426f9a3d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わーい | 作成日時：2023年12月7日 8時
