これは百四十歩辺りの寄り道 ページ6
今日もコテンパンに伸されらしい。
エペル君のブスくれとも見える凹みっぷりは中々である。
カリム君が引き留めたのか、談話室ではスカラビア組とエペデュースがわいわいしていた。
ジャミル君と一緒にお茶の準備をする。
｢カリム君何か熱入ってんじゃん｣
｢エペルがあまりにも怒られるから気になったみたいだな｣
｢なるほどぉ…まぁ、軽音部だしアドバイスは出来るわな｣
お茶とお茶請け…今日はローストナッツである、を持って談話室に戻れば、カリム君がグリンと顔をこっちに向けた。
キラキラの笑顔が可愛くて思わずへらっと笑い返した。
｢A！エペルに歌を教えてやってくれよ！！｣
｢うんうん、いいよ〜歌を教ぇ…は？教える？｣
何で？って我に返る俺、良かったな！とエペル君の手をブンブンするカリム君(可愛い)、え？みたいな顔してるエペル君、何でこの人に？と首を傾げるデュース君…カリム君以外理解出来てませんね！
ジャミル君を見ると、呆れ返った顔で溜息吐かれた。
｢お前も軽音部だから、だろ｣
｢…あぁ、そういう事？｣
｢Aはダンスは下手だけど歌は上手いんだ！｣
｢枕詞が余計です、カリム君｣
確かにダンスは下手だけどもよ。
そんないい笑顔で力強く言わなくてもいいじゃんか。
｢俺も一度、Aの手本を聴かせて欲しいな｣
｢ニヤニヤして言わないで貰えます？手本ならデモ聴きなさいよ｣
｢実際に歌っている姿を見た方が参考になるじゃないか｣
正論振りかざして虐めてくるんですけど、この従者。
主の教育が悪いんですか？否、性格ですね。
｢でも俺、歌知らないし…｣
｢じゃあデモを聞いてくれ｣
｢何でこういう時だけ協力的なの？｣
俺の言葉を無視してスマホを操作するジャミル君、直ぐに目当ての曲を見つけて再生した。
…皆シンとするから俺も黙ったよね。
｢歌詞はある？｣
｢あ、これ見てください｣
デュース君がポケットから出した紙はくしゃくしゃで、書き込みとかもされていた。
コーラスの部分だけじゃなく、メインボーカルの所にも。
彼の努力が詰まったそれを借りるのはちょっと躊躇われたけど、当人は気にした様子がないので有難くお借りした。
歌詞を目で追いながら、誰のパートかとか、どう歌ってるかとか、そんな書き込みを参考にさせてもらう。
｢もう一回聴かせてもらっていい？｣
｢あぁ｣
ジャミル君がもう一度頭から再生してくれて、出だしから軽く歌詞を合わせていく。
まぁ難しいよね、と思いつつ。→←とりあえず今のナマコの状況把握
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きない(プロフ) - 星猫さん» 弟さんいらっしゃるんですね^^すみません、アニメもあまり見ていないので最近のものはわからないです。 (2021年2月26日 9時) (
レス) id: 34ae6966a1 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 弟のｐｃは貸してくれました。知ってるアニメは何ですか？ (2021年2月25日 12時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きない | 作成日時：2021年2月4日 9時
