番外編:僕と貴方が歩み寄るなら。 ページ35
｢ガラスドームとアンティークの小瓶だね｣
｢なるほど、飾る為にという事ですか｣
｢はぁ〜これだけでもインテリアに素敵じゃん…センス有り過ぎ君かよ｣
｢鉱石はガラスドームに、細かくなった物は小瓶に…ですかね｣
割れる事も想定内、と言う事が。
石を指で摘み、ガラスドームに収める。
欠片は…綿が邪魔だな、後でやろう。
四つほどのマラカイトがガラスドームに収まった。
｢凄く良い物に見える｣
｢イデアさんのセンスに感謝ですね｣
｢ほんそれ…チョコバー二箱献上するわ｣
じぃっと僕の手にあるガラスドームを眺め続ける彼、僕も同じように見ていた。
大きめな二つの欠片と、少し小さい二つの欠片。
何だこれ、まるで、
｢あはっ、その石なんか俺達みてーじゃん｣
｢本当ですね、大きいのが僕とフロイド、小さいのがアズールとAさん｣
何時の間に寄ってきたんだ。
後ろから覗き込んで笑うジェイドとフロイドにビクリと肩が跳ねた。
Aさんも驚いたようで思い切り仰け反るように振り返っている。
｢可愛いね、良かったじゃんアズール｣
｢エアプランツ等も入れてテラリウムにするのもいいかもしれませんよ｣
｢ゲッ…キノコ入れられっからジェイドには手伝わせない方がいーよぉ｣
｢キノコも可愛いですよ？｣
いらねーから！と騒ぐウツボに力が抜ける。
何時も通り、何も変わらない。
小さい時から見慣れた光景。
でも隣には二人のやり取りに笑う人間の彼がいる。
｢指先どころか全身入ってますよ｣
｢何か言った？｣
｢いいえ、毎度毎度騒がしい奴らだと思っただけです｣
｢誕生日なんだから騒がなきゃじゃん｣
｢理由なくても騒がしいだろ、お前たちは｣
やれやれ、と溜息を吐くふりをしながらガラスドームを眺める。
この色だって十分に綺麗で、嬉しいと思う。
｢この色は、Aさんにはどう見えたんですか？｣
｢え？これ？あぁ…これはねぇ、｣
僕の問いに、彼はやっぱり思っていた答えを返してきて。
笑うウツボ達が僕達を揶揄う。
仕方ないじゃん！とムキになる彼にまぁそうなのだろうと納得もする。
この二人よりも彼の中にくい込まなければ、アズライトを作らせるなんて無理だろうか。
｢…作れるまで、付き纏うのも面白いかもしれませんね｣
騒ぐ三人を見ながら、僕は素直に笑った。
＊＊＊
アズール君おめでとうありがとう。
傍から見れば十分仲良いと思うんだが、本人達的にはまだまだみたいです。
これからもっとズブズブに仲良くなるといいね。
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きない(プロフ) - 星猫さん» 弟さんいらっしゃるんですね^^すみません、アニメもあまり見ていないので最近のものはわからないです。 (2021年2月26日 9時) (
レス) id: 34ae6966a1 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 弟のｐｃは貸してくれました。知ってるアニメは何ですか？ (2021年2月25日 12時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きない | 作成日時：2021年2月4日 9時
