番外編:俺と彼はまだ遠いので。 ページ24
｢先ずは…材料を集めます｣
｢そこから？…何を作るんで？｣
｢アズール君っぽいやつ｣
｢なるほどわからん｣
俺もわからん。
凄い冷たい目で見るじゃんよ…
オルト君が謎のデータベースを検索してくれた。
アズール君の名前に似た鉱物がヒットしたそうで、それについて教えてくれた。
凄く綺麗で格好いいし、ちょっと希少性が高いらしいので出来たらきっとアズール君も喜んでくれる気がした。
｢空気中の水分を吸収すると変化しちゃうみたいだから、コーティング加工も必要だね｣
｢樹脂コーティングで大丈夫かなぁ？｣
｢原石のまま加工するの？不恰好じゃない？｣
｢えー…どうしたらいいですか？｣
｢それは自分で考えなよ｣
君のプレゼントでしょ？ってド正論言われた草。
｢錬金までは手伝ってあげるけど、それ以上は自分でしなよ｣
｢イデア先輩ツンデレ優男かよ…チョコバー箱でお送りしますね｣
｢いらないから早く部屋に帰して｣
切実過ぎる。
材料を錬金術十回分用意しました。
それでも足りないのでは？と思ったけど、先輩のメンタルが死ぬから十回以内で終わらせるように努力する事にした。
手伝ってとは言ったけど、やってもらう訳では無い。
アドバイスをもらうのが目的である。
一度目は俺が一人でやった。
墨色の石が出来た。
｢これ…アズール君がオバブロした時に見た黒い石｣
｢そんな物騒な物作れるならA氏逆に天才ですわ｣
｢成分分析結果…炭素、硫黄、水素…石炭だね｣
｢ダイヤモンド手前じゃん！｣
｢海底五万マイルくらい手前ですけど｣
｢俺からしたら50mくらい手前です！｣
｢Aさんポジティブだね！｣
オルト君の励ましを受けながら俺は只管錬金した。
先輩はスマホとタブレット広げてゲームしてた。
無理矢理付き合わせてんだから文句は言えんが…言えんが、よ。
…気持ちわかる、俺もゲームしたい。
そして六回目の結果。
｢これはマラカイトですな｣
｢えー惜しいー｣
｢もうこれで良いのでは？｣
｢ダメダメ、ここで妥協したらオクタが廃る！｣
｢彼の中のよくわからない何かに火が着いてしまった…｣
｢頑張って、Aさん！銅の成分量を調整すれば次は出来そうだよ！｣
白目剥きかけた先輩を他所にオルト君と七回目の準備。
それを眺めていた先輩が、ポツリと言った。
｢何でそんなに頑張るの？｣
｢え？｣
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きない(プロフ) - 星猫さん» 弟さんいらっしゃるんですね^^すみません、アニメもあまり見ていないので最近のものはわからないです。 (2021年2月26日 9時) (
レス) id: 34ae6966a1 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 弟のｐｃは貸してくれました。知ってるアニメは何ですか？ (2021年2月25日 12時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きない | 作成日時：2021年2月4日 9時
