百八十三歩 ページ15
｢俺、ちゃんと顔と声以外にも先輩の好きな所あるんですから…ネージュのガチ勢だってくらいじゃ今更嫌いにならないですよ｣
あの一件をガチ勢って一言で片付けるのは自分でもどうかと思うけど、でもそれで片付く事だとも思っている。
だって、好きなら仕方ないじゃん。
当事者じゃない俺には、それが答えで良いのだ。
例え先輩がファンである云々を抜きにしてもRSAの方がよかったと感じて投票したのだとしても、俺にはわからない事だから。
｢ガーベラもアイビーもラベンダーも、別に必要なかったです…感謝も優しさも俺が先輩に思ってる事だし、何時も答えを急かさないでゆっくり考える時間をくれるから心地良いとも思ってます…こうしてお茶会に誘ってくれた事も嬉しいですよ｣
温室なら花が飾られていても可笑しくないと思ったのだろうか？
男二人のお茶会ってだけでも俺からしたら可笑しいんだよなぁ…それを温室の花が飾られたガーデンテーブルでなんて、さすがの俺も勘繰るわ。
花言葉なんてまどろっこしい物使わなくてもいいのに。
俺が知らなかったら伝わらないんだから、そんな不確定なものに縋らないでもらいたい。
俺はアンタが思ってるより慕ってます。
アイビーはちょっと震えたけどな。
頼む、友情という意味であってくれ。
ストーカーするならもっと面白そうな人にやって、レオナ先輩とか。
マジで死んでも離れなそうなんだよ、先輩。
｢ふふ、ははは！そうだね、君はそういう子だった…秘密を明かしたからと言って、否定するような性格じゃなかった｣
大笑いする先輩は目に涙まで浮かべていた。
どんだけツボに入ったんだよ。
よくわからない心配の裏返しなのかもしれないけど。
｢まぁ…静かに泣きながらネージュへの想い語った時はドン引きはしましたけど｣
｢Oh la la…私は自分の心に従っただけなのだけどね｣
｢いやあの場であぁなるのはさすがに…裏でやれっていうか｣
ステージ上であんな茶番劇見せられた俺と監督生の気持ちを考えて欲しい。
は？嘘だろ？ってなった俺達の動揺よ。
…まぁ、ステージ上だったからこそ丸く納まったのかもしれんが。
｢そう言えば君も雪の君と話したんだったね｣
｢え？あぁ…控え室行く途中でバッタリ会って｣
｢どんな会話をしたんだい？｣
｢えぇ、と…何時も見てます、とかそんなんで…直ぐに彼を呼びに誰か来たので、頑張ってください、って｣
｢雪の君は何て？｣
｢え？…有難う御座います、嬉しいですってのと…｣
｢うんうん｣
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きない(プロフ) - 星猫さん» 弟さんいらっしゃるんですね^^すみません、アニメもあまり見ていないので最近のものはわからないです。 (2021年2月26日 9時) (
レス) id: 34ae6966a1 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 弟のｐｃは貸してくれました。知ってるアニメは何ですか？ (2021年2月25日 12時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きない | 作成日時：2021年2月4日 9時
