イナズマイレブン～FF編～第2巻 (ページ7)

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（５５）壁山の苦手ページ7

フットボールフロンティア地区予選一回戦の相手が、帝国と戦ったことのある野生中になった。

雷門中はその対策として、新技の特訓に励んでいた。

円堂「うーん、壁山の着地は問題だけど、高さは充分！後は、実際に2人で合わせるだけだ！」

豪炎寺「いくぞ、イナズマ落とし」

壁山「あ……はいッス」

試合中のセンタリングみたく、聖悟はボールを空高く蹴った。

それに喰らい付くように、壁山と豪炎寺も跳躍した。

壁山「ひぃっ！！」

だが、突然壁山がバランスを崩し、尻餅をついたにも関わらずに縮こまって震えだした。

円堂「どうした？途中までうまくいってたのに」

壁山「たたた…高いとこ、ダメなんス……怖いッス……！」

聖悟「はァ？」

影野「そんなこと先に言いなよ……」

聖悟「ビビって目ェ瞑っから、修也くんが足をかけた時、バランスを崩したんだな」

円堂「着地ができなかったのも、それが原因か」

秋「下を見ちゃうから怖くなるんじゃない？
ずっと豪炎寺くんを見てたらどう？」

壁山「あ、はい。やってみるッス」

円堂「よし、もう一度だ！」

苦し紛れに、再挑戦してみる。

壁山「どりゃあ！豪炎寺さんだけ……豪炎寺さんだけ……！……ひぃいっ！」

またしても、失敗に陥った。

円堂「壁山……」

壁山「豪炎寺さんだけ見よう、見ようと思っても、つい下が気になって……」

「「…………」」

夏未「あらあら、こんな状態で次の試合、大丈夫なのかしら？
せっかく秘伝書を見つけてあげたのに、このままじゃ無駄になりそうね」

円堂「誰に何を言われたって、豪炎寺と壁山はイナズマ落としを完成させるって、俺は信じてる！そして、絶対試合に勝つ！」

夏未「そう。試合が楽しみね」

どうやったって出来るはずがない。

そう思っているのか、夏未は鉄塔広場から去っていった。

聖悟「……この大会で負けたら学校の恥晒しになるって自覚はねぇのか」

壁山「キャプテン、信じてくれるのは嬉しいッスけど……」

円堂「大丈夫だ。高さを克服できるように特訓してやるから！」

壁山「あ……はい」