イナズマイレブン～FF編～第2巻 (ページ44)

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（９２）作戦ページ44

円堂「天空！今日は一緒に試合……」

聖悟「誰が出るか。参加校最弱のチームとなんかやる気出ないし昨日から疲れてんだよ、こっちは」

円堂「そっか。じゃ、今日もベンチな」

聖悟「……あぁ」

円堂「じゃあ、豪炎寺の代わりは……」

土門「あいよ、俺ね」

目金「ここは、切り札の出番でしょう」

円堂「切り札？」

目金「メイド喫茶に行ったおかげで彼らのサッカーが理解できました。ボクが必ずチームを勝利に導いてあげましょう！」

円堂「目金……」

豪炎寺「いいんじゃないか？目金で」

土門「そーね。やる気満々みたいだし、何とかなるんじゃないの？」

円堂「そうだな。よし、今日はおまえがFWだ。頼んだぞ！」

夏未「ちょっと待って。彼が豪炎寺くんの代わりで大丈夫なの？あまりにも危険な賭けじゃない？」

壁山「そうッスよ。帝国戦の時みたいに、またいつ逃げ出すか」

円堂「今日のコイツのやる気は本物だ。オレにはわかる！
本気でやる気になってるヤツが、ココ一番で必ず頼りになるんだ！オレは目金のやる気に賭けるぜ！」

目金「フフ……。大船に乗ったつもりでいてください」

聖悟「アンタの場合、大船でも泥並みに弱いから勝つ確率が圧倒的不利なんだけど」

聖悟の歯に衣着せぬ一言に、目金は見えない槍が心に刺さった。

円堂「天空！何でそういう事言うんだよお前は～！」

聖悟「知るか、そんなこと。僕とおしゃべりしてる暇があるなら、早くウォーミングアップしろ。試合始まるまで、あと5分も無いんだぞ」

染岡「いい加減にしろ！」

聖悟「……あ？」

染岡「尾刈斗中戦以来、練習も試合もまともに出てないクセにエラそうな口しやがって！一体何様のつもりだ！」

半田「お、おい。染岡やめろって……」

染岡は腑に落ちない顔で舌打ちをし、聖悟の胸ぐらを掴んでいた手を離した。

染岡「……お前が何考えてっか知んねーけどよ、せめて俺達の邪魔だけはするなよ」

聖悟「邪魔したことなんか一度もないんだけど」

不穏な空気を漂わせたまま、染岡は鼻息を荒げながら聖悟に背を向けた。

聖悟「“俺達”って……クソも同然の生物が変にイイ人ぶってんじゃねえよ」