イナズマイレブン～FF編～第2巻 (ページ31)

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（７９）突飛ページ31

後半開始早々、御影は下がってまさかのディフェンス。

ほぼ全員がそれに加わっているせいだろう、さすがの雷門もこの守りを崩せそうにない。

そんな時、御影専農の富山監督に、帝国学園の影山から指示が入った。

影山「勝利を確実にするためだ。雷門を……潰せ」

土門「どうする？俺も上がろうか？」

円堂「クソッ！攻めてこないんじゃ、ここにいたって仕方ない！」

単純な円堂にとって、真剣じゃないプレイにとうとう自分から行動に移しだした。

土門「えっ、えぇっ！？」

なんと、円堂はゴールをガラ空きにして攻撃に加わったのだ。

聖悟「(一流のFIFA選手でもキーパーが攻撃に参加するのは珍しくもない。相手にとって不測の事態だな)」

円堂「だあああ〰〰〰〰っっ！いくぞーっ！」

杉森「何故だ？！データには、キミのシュートは……データに無い！」

相手にとって予想外の出来事だったが、円堂のシュートは止められてしまった。

円堂「くっそぉオッッ！」

杉森「……何故お前が攻撃に参加する？」

円堂「点を取るために決まってるだろ。それがサッカーだ！」

染岡「円堂ー！！早く戻れー！」

円堂「へへっ、久しぶりのシュート、楽しかったぜ！」

シュートは決まらなかったが、嬉しそうに円堂はゴール前に戻っていった。

杉森「……理解不能だ」

頭に繋がれた通信ケーブルが、バチバチと火花を散らし始めた。

豪炎寺「こっちだ、松、……！？」

攻撃しはじめた御影が、松野からパスカットした。御影専農の反撃が来る。

下鶴「パトリオットシュート！」

下鶴の真上に上げたボールが、ミサイルのように急落下する。

円堂も負けじと右腕を伸ばして、パンチングでシュートを弾く。

ボールはネットの上を越え、ゴールからルートを反れた。

差し迫った事態を免れたとしても、相手の攻撃が終わったわけではない。

御影専農のコーナーキックから入るが、どうも様子がおかしかった。

まるで何かにうなされているような…、そんな感じだった。

案の定、相手は集中を欠いて初めて連携が崩れる。

こぼれ球を下鶴が拾うと、円堂はもう一度前へと走り出した。

円堂「豪炎寺、こっちだ！」

豪炎寺「円堂、何をするつもりだ！？」

下鶴のパトリオットシュートが、また放たれた。

円堂「止まるな、シュートだ！」

豪炎寺「何っ！？」

円堂「オレを、信じろ！！」