イナズマイレブン～FF編～第2巻 (ページ25)

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（７３）悩みページ25

チトセ「……何故、そう思う？」

カヤ「ソラはあんなことがあってショックだろうし。
こっちの学校通わなくなって不登校気味になりかけた時、お前何をすればいいかわからないままアイツのとこに寄ったんだろ」

チトセ「……あぁ」

カヤ「たまにはオレを頼れよ。ガキの頃からの付き合いなんだからさ。親友頼らなくて誰に頼るってんだよ」

無邪気に笑う水狂言の顔に、柊はふっと口元が緩まれた。

チトセ「そうだな。じゃ、まずはこの勝負で俺のキングを取れたらな」

少し調子が出てきたせいか、柊の黒ナイトは水狂言の白キングの真正面をとっていた。

カヤ「だあああっ！待った待った！ピンチになってそういう事言うなって！いやマジで！」

そうして慌てふためく水狂言の様子に、柊は勝ち誇った顔をしたのだった。

＊

いよいよ、この日がやって来た。

御影専農中との試合の日が。

半田「これ、サッカー場か……？」

円堂「アンテナが有ろうと無かろうと、サッカーには関係ないさ！行くぞ！」

「「オーッ！！」」

聖悟「…………」

風丸「……ん、どうした、天空？」

聖悟「トイレ行ってくる」

半田「はあ？今から更衣室で着替えるのに？」

聖悟「だから少し遅れてくる」

円堂たちを背に向け、聖悟は振り向かずに手をひらひらと振った。

風丸「……なぁ、円堂」

ドアが閉じられるのと同時に、風丸が口を開いた。

円堂「ん？」

風丸「天空ってさ……、変じゃないか？」

円堂「えっ、何が？」

風丸「だってさ、着替える時はいつもトイレに行くし、練習中だって抜けるのオレたちより早いだろ？」

円堂「そうか？」

豪炎寺「…………」

聖悟「……チッ、なんで雷門中学よりもこんなに広いんだよ、ここの学校は……」

やっとの事で見つけ出せた男子トイレで、聖悟はブツブツと難癖をつけた。

だが、文句を言っても仕方が無い。

そう思い直して、シャツの裾を両手で掴んで脱ごうとした。

聖悟「……絶対に、約束は守る」

手にした胸元のペンダントを、誓うように強く握りしめた。