神威の短編集[銀魂]２

神威が真選組だったら(リク) ページ11

[A]


春雨第七師団の私。
今日の任務は真選組に侵入して、ある有力な情報を盗み出すこと。



私は第七師団の唯一の女団員。
女なら簡単に忍べるだろうとのこと、私がこの任務を任されたのだ。



そう思いながら
目の前の真選組屯所の兵をよじ登って屋根にのる。



まぁ服装はチャイナ服のままだけれど、忍び込んで情報を盗み聞きするだけだから誰にも会わないし、
万が一会ってしまっても迷い込んだフリをすれば良いだけだから大丈夫。



屋根からぴょんっと庭へ降りて、
屯所の中へ早速侵入。




A「ふっ、ちょろいもんよ。」



こんなにも屯所の警備がされていないとは想定外。
門番はいたけれど庭とかそれ以外の部屋には誰一人警備をしてる奴がいない。



なんて間抜けな連中なんだ全く。



まぁこちら側としては、
侵入しやすいから助かるんだけどね。



そう思いながら廊下を歩き、会議室らしき部屋の前に到着した。



おそらくこの部屋で会議されている。



そう思い隣の部屋に入り、耳を壁に寄せて盗み聞き開始。




近藤「てなわけで、明日港に春雨が来る。俺たちは春雨の奴が来る前に、港の倉庫に隠れて待機だ。
春雨が来た瞬間、逮捕する。」




この声は真選組局長、近藤勲の声。



なるほどね、今日来て正解。
明日の武器の交渉場所を変えてもらうように阿伏兎に伝えよう。



他にもまだ情報を得られるかな？
っと思い盗み聞きを続けると




神威「近藤さん、ちょっと厠行ってきます。」



近藤「おぉ。わかった。行って来い。で、さっきの続きでこの港に……」




誰か隊員が厠に行ったようだが、関係ない。
自分の今いる部屋は襖を全て締め切っているので、見つかる心配がないからだ。



また耳を壁に寄せると





神威「ねぇ。何してるの？こんなとこで。」




A「えっ！？」




後ろからだが、さっきの厠へ行くと言ってた人の声が聞こえて、驚きながら後ろにゆっくりと振り返ると


サーモンピンク色の髪で三つ編みをしている、真選組の隊服を着ている男がいた。



な、んで。
私がここにいることが分かったんだ…




神威「何してたの？」




あまりに驚いたあまり返事を返さなかったが、
とりあえず演技をしようと思い出し




A「あ、迷ってしまって。それでここの屯所の中に入って誰かいないか探していたら、ここの部屋に迷って入ってしまって……」




うん、演技も完璧。
安心していたら






神威「ふーん、君、春雨だネ。」

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