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「キミって、好きな人とか居ル?」


目の前のスイーツに夢中になっていると突然聞かれたのはそんなこと。

前に出かけた時の件と言い、そろそろ話のネタでも無くなったのだろうか?

意中にない異性恋愛話って、話のネタがない時くらいだと思うのだけど、実際はどうなのだろう。

話す事が無いのならば、無理して会わなくてもいいんだけどな。
私に逆先くんは、少し心臓に悪い。


「ん、好きな人?…特には居ないけど。」


そう平然を装い答えれば、「ボクとかどウ?」だなんて思ってもみない答えが帰ってくる。

それはどういう意味なのだろうか。いつものようにふざけているのか、真剣なのか。

私には分からなかった。


「えー…。」


「良物件だと思うんだけド…そんなに悩む事なノ?」


少し驚いたようにそう言う彼。やっぱり誘いに乗った所をいじるつもりだったのだろうか。

…意図は分からないけどこういう冗談は心臓に悪いから辞めて欲しい。


「そういうのやめてよ、あくまで友達なんだし…。」


そう言ってどうすればいいのか分からなくなった私は少し顔を下に逸らした。

そんな私の顔を覗き込み彼は続けた。


「あレ、少し顔が赤いんじゃなイ?」

「…夕日のせい、なんじゃないかなぁ。」

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作者名:もっち | 作成日時:2022年8月15日 1時

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