Page 22 * ryo ページ22
.
真っ直ぐ家に帰ってすることも無いし、コンビニに行こうと家を出ると、井上家の表札のしたでうずくまってるAの姿が。
おかしいな、と思いながらも声を掛ける。
「A、何してんの？」
だって、普通家の前でうずくまったりなんかしないでしょ？
鍵忘れた？そしたらすぐに家に来るだろうし。
ゆっくりと顔を上げたAの目には大粒の涙が溜まっていた。
思わず、目を見開いた。
どうしたの？
「ちょ、とりあえず家おいで？」
聞きたいことは沢山あったけど、ここだと目立つし、Aの腕を引いて立たせ、家に向かった。
俺の部屋に連れてきて、Aお気に入りのぬいぐるみを渡す。
Aが泣いてるとこ、見るのはあの日以来かなり久しぶり。
「……どうしたの？」
『い、えに……帰ったんだけど、』
嗚咽の交じる声、聞いていられなくなって、思わず手をぎゅっと握った。
「言いたくなかったら、いいよ？」
『ううん、……その、瑞稀と、ヒナちゃんが、』
唇を噛んで俯く、
さっきから、涙を必死に止めようと唇を噛んでいるから、血が滲んでいる。
家で、瑞稀と、ヒナちゃんが、
Aの言おうとしていることは、嫌でもわかってしまう。
瑞稀、何してんだよ。
握りしめた手のひら、長くないはずの爪が食い込んでい痛い。
でも、Aはもっと、痛くて、苦しかったんだろう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1493人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みな(プロフ) - 重い瑞稀くん大好きです…泣 (2019年4月6日 19時) (
レス) id: fa95af4103 (このIDを非表示/違反報告)
hona0216(プロフ) - 毎回凄い面白くて楽しみです！涼くんと最後結ばれるのが見てみたい気もしてきました、、(笑) (2019年4月5日 9時) (レス) id: c67cdb877e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - Lunaさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします……！ (2019年3月28日 18時) (レス) id: 9c6ea69461 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 今回も面白かったです！毎回、展開が気になるので更新頑張って下さい。応援してます(^O^) (2019年3月26日 0時) (レス) id: fca9aa730a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アオ
x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時：2019年3月23日 11時
