深夜 ページ10
私が負けた時点で用意されていたテキーラのショットを引っ掴み、そのまま一気飲みする。
「舐めないでよ、こんな一杯で私が酔うと思わないで。次負けたら白状してやる」
ガンッと音が鳴る勢いでグラスを机に置き、急激に強いアルコールが入ったことでむしろ私の頭はしっかりと冴えてきた。いな、酔おうとすることで何もかも忘れようとしているのかもしれない。証拠に先ほどよりも飲酒のペースが早くなっている。
心配した湊が止めに入るレベルだ。しかし私の脳はイブの目を掻い潜りつつ、いかにローレンを最下位にさせないかに必死だった。
だって今までの発言を思い出してほしい。「めっちゃ強気だけど、俺にとっては世界一かわいい」だの、「その弱いとこは俺にしか見せないでほしい」だの、「人と暮らすの無理って思ってたけど、むしろ心地よかった」だの。どれも愛しそうに目を細めて言うローレンが、今度は違う意味で耐えられない。
これ以上ローレンが暴露しようもんなら私は隠すこともできずまた顔を赤く染め上げるだろう。そうなったら終わりだ。
そして本気を出した私によって惨敗していったイブとひば。ひばが負けたときには代わりに湊がテキーラを飲み、雰囲気に当てられた彼もなぜか酔っていた。対して元気な私とローレン。
今ばかりは勉強ができて良かったと感謝する。イブがへろへろになりながら寝室に消えていき、客室を使っていいと残していった。イブ宅の客室はかなり広く、ベッドも大きい。
気遣いから湊とひばに使っていいと言ってしまったが、私たちは雑魚寝になる。チラとローレンを見ると、彼もその意見に賛成のようで大きく頷いていた。
感謝を伝えながら客室へと2人して入っていったところで気付いた。あれ、もしかして私ってローレンとソファで雑魚寝？？？そっと彼を伺うと、いつもと変わらない表情。意識しているのは私だけなのかと恥ずかしくなる。
「Aはソファで寝ろよ。おれ床でいいから」
言うがいなや、イブが用意してくれた布団を被って床に寝転がってしまった。しかし私としては好きな人を床に転がせたくないし、風邪でも引かれたら気が気ではない。せめて身体を痛めないようにソファで寝て欲しい。
「ローレンがソファ使って！私が床で寝るから！」
ぐいぐいと押し出すように背中に手を当てるが、なかなか動かない。あれ、ローレンってこんなに筋肉質だったかなと考えていると、不意に振り返った彼にその手を簡単に掴まれる。
「じゃあさ…」
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まつりか(プロフ) - はなさん» コメント本当に励みになります！ありがとうございます！私も2人の気持ちが通じて嬉しいので存分にイチャイチャさせるつもりです！まだまだ続くので、良ければそのまま読んでいただけたら幸いです！ (3月20日 12時) (
レス) id: b15522b6ae (このIDを非表示/違反報告)
はな - 素敵なお話、いつも楽しく読んでいます！ついにlrnが気持ちを伝えましたね。2人の関係にヤキモキしながらきゅんきゅんしていましたが、やっと通じてうれしいです！これからはお互いに気持ちをオープンにできるといいな。 (3月19日 16時) (レス) id: 688b0f975d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつりか | 作成日時：2024年3月10日 13時
