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いんどう ページ4

コンコンとノックする。



『えーっと、己の魂を引きずり出さんことを誓わざるものには罰は与えぬ。

己で己を消し祓うものをまた愚かと言い、罰することを命ずる。』


呟くように言いながら燭台から照明に火を渡す。




?「やっと覚えたんだ〜」










『やっとだよ。。。疲れたぁぁぁ帰っていい???』


弱音を吐く俺に頭上の額から着替え終わった背の高い男が飛び降りてくる。



?「やめてよ、俺が怒られんだから。」


冷静に突っ込まれる。


こいつはゆとり。俺がこの美術館に来たときと同じ日に入った所謂同期と言うヤツだ。



『今日は?』



俺たちの仕事はお昼に飾られている作品の中で
今日入った新人にこの美術館について話す世話係みたいなものだ。



ゆ「今日はね、二階の南館の20751番の絵と〜、三階の滝の近くの絵。」


二人で階段の方に歩いていく。

『そういえばさっき一枚の新しそうなヤツ見つけたよ。俺のとこの近くに。』


ガタッと音をたてていたあれは新人ではないのだろうか...



ゆ「へー、俺のところには報告されてないけどね。ってもるでお歩くの早い....」


いつものように俺の袖を引きながら後ろを歩くゆとり。


『いたいいたーい』


そんなことをぼやきながら歩き続けていると

ふと、足音か消えた。



『え、ゆとり?』


振り返るとゆとりと、

二人の『誰か』がいた。





『誰?』



ゆ「多分さっきもるでおの言ってた新しいヤツの住人。」



自らは選ばれた者しか出てこれないシステムなのに、



『どうやって出てきた。』


二人はさっとゆとりを指差した。



ゆ「俺が出した。」



こいつはめんどくさい仕事をすぐに運んでくる天才なのかもしれない。







ゆ「とりあえず火、つけてあげなよ。」



___________________________________


もるでお【題名:灯火-ともしび-】


永遠に溶けないと言われる燭台を持ち、夜の美術館を見回る者。


自分の作品を見たことはない。


もるでおの作品だけは本人が外に出てしまうと消えてしまう、珍しいものだった。


額の中の者を呼ぶことはできても外に導くことができない。

善と悪、寿と忌→←ともしび



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さわ(プロフ) - 櫻木さん» 返信遅なってしまい、申し訳ありません!垢は違いますが甫丹です!! 続きはもうしばらくお待ちくださいませ!これからもよろしくお願い致します! (2018年11月27日 11時) (レス) id: 301fe0be56 (このIDを非表示/違反報告)
櫻木 - 初コメ失礼します! まさか、こんな展開になるとは...!! 毎度楽しく見させていただいております!!これからもどうか無理せずに投稿してください!!続き待ってます!! (2018年10月24日 19時) (レス) id: 2a67047880 (このIDを非表示/違反報告)
甫丹(プロフ) - 郁 さん» ありがとうございます!これ使って涙拭いてくださいね♪(ハンカチ)これからもどうかよろしくお願いします! (2018年5月14日 8時) (レス) id: 80ec57b979 (このIDを非表示/違反報告)
- まさか、こんな展開になるとは……!!と思いながら私も毎回涙ぐんでみています!最高です!! (2018年5月2日 0時) (レス) id: cafac69d00 (このIDを非表示/違反報告)
甫丹(プロフ) - さなさん» ありがとうございます!亀更新ですが何卒よろしくお願いします!! (2018年5月1日 18時) (レス) id: 80ec57b979 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:■□ x他1人 | 作成日時:2017年12月11日 19時

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