恋空～切ナイ恋物語～ (ページ15)

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♪プルルルルル♪

夜…
部屋でウトウトしていると、PHSの着信音で目が覚めた。
電話の相手は伊野ちゃんだ。
半分寝ぼけた状態のままPHSを手に取り電話に出た。

『ふぁい…』

『誰かわかる～？』

『…登録してるんだから当たり前でしょ』

『だよなぁ～話変わるけどあいつと連絡とってるんだって？』

『あいつって大ちゃん？とってるけど…』

『あいつ、他の学校に女いるから。あんまりおすすめしねーよ』

申し訳なさそうに…でも強い言い方をする伊野ちゃんに対し、俺はわざと明るく振る舞って答えた。

『…そっかぁ。OKOK♪わざわざありがと！気をつけるわ！』

電話を切って伊野ちゃんの言葉を思い返す。
大ちゃんって彼女いるんだ。初めて知った。
別に今はただの友達で、恋愛感情があるわけじゃないから女いてもいいけどね。
…でも大ちゃんの口から直接聞きたかったなぁ。

そんなことを考えてる時、偶然にも届いたメール。
受信相手は大ちゃんだ。

《アシタホウカゴハナソウ》

返信はしない。今はなんとなくする気になれなかった。