20：最強対呪いの王 ページ21
しかしそんな茶番を、宿儺──既に虎杖から替わっていた──が情け深く見逃してくれる筈が無かった。
宿儺はザッと勢いよく地面を蹴り、五条に飛びかかった。
伏黒が咄嗟に怒鳴る。
「後ろ！！」
五条の首元を狙った宿儺の攻撃は、彼が手を組み合わせた途端──その身体を逸れた。
「生徒の前なんでね──カッコつけさせてもらうよ」
「！！」
宿儺の顔が一気に驚愕の色に染まる。
おかしい。今の攻撃は確実に当たった筈。
どういう絡繰なのか──と宿儺が考えを巡らせる前に、五条は宿儺の腕をガシリと掴み、顔面を殴り飛ばした。
(……恐ろしく速い？ 違うな)
即座に起き上がりながら、宿儺は不敵な笑みを浮かべた。
「まったくいつの時代でも厄介なものだな……呪術師は」
口元に余裕の微笑を携える五条の足元目掛け、宿儺は抉り取るような攻撃を仕掛けた。
すると床部分が弾け飛び、石飛礫となって五条を襲った。
「だからどうという話でもないが」
今度こそ確実に仕留めた──宿儺がそう確信した時だった。
「7、8、9」
爆風のようなものが晴れる。
そこに立っていたのは、相も変わらず余裕綽々といった様子の五条だった。
その後ろには、Aと伏黒も座り込んでいる。
いずれも、今の攻撃によるダメージは全く受けていなかった。
石飛礫は五条の周りに浮き上がっていて、彼らの居る部分だけ床は無傷だった。
「そろそろかな」
ドクン──五条のその言葉と共に、宿儺の身体(正確には虎杖の身体だが)が激しく脈打つ。
(クソ！ まただ！ 乗っ取れない！！ この虎杖とかいう小僧……一体何者だ！？)
「──おっ！ 大丈夫だった？」
戻って来ることが出来たらしい虎杖が、キョロキョロと辺りを見回す。
「悠仁！！ 良かった……！」
「へへっ」
Aが、心底からの安堵を声に出しながらガバッと立ちあがる。
虎杖は照れ臭そうに鼻の頭を擦った。
「驚いた、本当に制御できてるよ」
五条の周りに浮いていた石飛礫が、ガシャンと音を立てて地面に落ちる。今まで逆らっていた重力に、急に従順になったかのように。
「でもちょっとうるせーんだよな」
虎杖がガンガンと頭を叩く。
頭の中では、まだ宿儺の声が聞こえているらしい。
──────────
プリ小説の方にも載せてみました！
会話がチャット形式なので読みやすいかもしれません！
お時間があれば是非こちらから……！
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YUKIKA(プロフ) - 続き待ってます (2022年12月9日 2時) (
レス) @page23 id: 342256db66 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年3月12日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 夢花さん» ありがとー！！！ 全然大丈夫よ！姫はHEROになれるかの方も更新頑張るね！(*^▽^*) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - ヒメちゃん新作おめでとう!!!言うの遅くなってごめんよ_(._.)_ (2021年9月10日 21時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - まくすうぇるさん» 話の流れは原作通りにするつもりなのですが、救済についてはまだちょっと考えています。やるかもしれません。地獄が軽減される(？)かもしれません。悩ましいです……！ (2021年9月1日 17時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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