13：最悪 ページ14
「うぁっ」
激突時の衝撃が、Aの体に響く。
誰かに名前を呼ばれた。今のAの状態では誰かは判別できない──が、状況からして虎杖の可能性が高い。
Aは、呪霊が天井部分に着地する最中にようやくぶん投げられた。
最悪のタイミングだ。想いやりとかは無いのか。
また名前を呼ばれた。今度は伏黒。
「最悪……！」
Aはそう言いながらも、落下地点に『呪弾』を生み出して落下時の衝撃をしっかりと軽減した。
落下地点は校舎の隣にある茂みのため、ここから呪霊のもとに行かなければならないと言う手間も増えてしまった。
早く行かなければ、全員危ない。
「ほんっと最悪！」
Aは思い切り眉を顰めると、自分の中のアクセルを踏んで校舎の中に走っていった。
──一方で、悠々と着地する呪霊、勢いよく落下する伏黒。
伏黒は受け身を取ることに失敗してしまった。
どちらかと言えばこちらの状況の方が最悪だ。
呪霊は勿論待ってもくれないし見逃してもくれない。
伏黒がおもむろに体を起き上がらせる。
(術式途切れた……！！ クソ、頭回んねえ)
次の瞬間だった。
呪霊の頭上に降ってきた虎杖が、渾身のパワーパンチを呪霊に喰らわせたのは。
(なんつー馬鹿力！！)
「大丈夫か？」
瞬きする間に、虎杖は呪霊の頭から飛び降りて伏黒の隣へと着地していた。
Aに匹敵する瞬発力と身のこなし。
コイツはヤバい、と伏黒は反射的に判断した。
「逃げろつったろ」
「言ってる場合か！ 今帰ったら夢見悪ぃだろ。それにな」
──人を助けろ──
「こっちはこっちで、面倒くせえ呪いがかかってんだわ」
虎杖はそう言うと、改めて呪霊と向き合った。
呪霊が何の合図も無しに、巨大な手を振り下ろす。
だが虎杖は身軽な動きでそれを避けると、お返しに蹴りを見舞った。
乾いた音が辺りに響く。
(駄目だ……オマエがいくら強くても)
虎杖の蹴りが炸裂した直後、呪霊は防御がガラ空きになった虎杖目掛けて別の拳を振り下ろした。
ゴシャッと何かが潰れたような音と共に、殴打を喰らった虎杖の額から血が噴き出した。
「ツッ」
「呪いは呪いでしか祓えない」
伏黒の冷静な一言に、倒れ込んだ虎杖が不満げに返した。
「……はやく言ってくんない？」
「何度も逃げろつったろ。俺もAも」
伏黒が腰を起こしながら、これまた冷ややかに返す。
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YUKIKA(プロフ) - 続き待ってます (2022年12月9日 2時) (
レス) @page23 id: 342256db66 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年3月12日 20時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - 夢花さん» ありがとー！！！ 全然大丈夫よ！姫はHEROになれるかの方も更新頑張るね！(*^▽^*) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - ヒメちゃん新作おめでとう!!!言うの遅くなってごめんよ_(._.)_ (2021年9月10日 21時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメアミ(プロフ) - まくすうぇるさん» 話の流れは原作通りにするつもりなのですが、救済についてはまだちょっと考えています。やるかもしれません。地獄が軽減される(？)かもしれません。悩ましいです……！ (2021年9月1日 17時) (レス) id: 773d896b8c (このIDを非表示/違反報告)
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