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残りの資料にも目を通して協力できる事が無いかと考えていると、周りが静かになったのが分かった。
「あれ…？」
周りを見渡すと誰もいない。
さっきエルヴィンに「A」って呼ばれたの…みんな帰るぞって事だったのか。
紙の束を抱えて別室へ行き扉を開けるとリヴァイがちょうど巨人化できる注射薬を持っていた。
「邪魔するよー。おぉ…それはリヴァイが持つのか。」
「リヴァイが一番生存率が高いから委ねることにした。」
「そっか。」
「総統。ピクシス司令。これからAと作戦会議があるのでこれで。」
「あぁ。」
部屋から出たら持っていた紙の束の半分を持ってくれた。
向かったのは私の今の部屋。
前に比べたらかなり狭くなったけどこっちの方が良い。
エルヴィンの上着を掛けて大きなテーブルを囲んだ。
「そろそろ呼ばれる頃だと思って準備していた。」
「そうだったか。」
抱えていた紙の束の中からシガンシナ区内部地図と周辺地図を広げた。
「まぁ結論からいうと…厳しい戦いになるね。」
「そうだろうな。」
「敵が銃口をこちらに向けて待っている所に突っ込む訳だから被害なしは不可能。」
「あぁ…どれだけ残るかだな。A。順を追って計画を立てよう。」
「うん。まず夜間順路開拓でシガンシナ区へは早朝到着…予定よね？」
「あぁ。少しでも接近を知るのを遅らせるために新月の日にする予定だ。それに巨人の動きも鈍くなるはず。」
「そうなると…。」
月の満ち欠け予想が載せられている新聞紙を広げ大体の周期を計算すると…。
「翌月に一回。翌々月の今日と同じころに一回…だね。」
「翌月では準備が間に合わないだろうから…翌々月のその日だな。」
「会議でも思ったけど…随分急ぐのね。何とかして貴族を抑え込むからじっくりすれば良いのに。」
「いや。これ以上Aに無理をさせて政府や民衆を待たせられない。期待が高まっている今がチャンスと捉えている。」
「そう…。無理しないでね。その後はシガンシナ区へ入り２つの穴を塞ぎ敵を倒せば私達の勝ち。…出来る事ならリヴァイの持っている注射薬を使って敵から戦力を奪いたいところね。」
「あぁ。だがそれは安全が確保されてからだな。」
「そうだね。」
「もし奪える状況だったら誰が巨人になる？」
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作者名：じゅく子 | 作成日時：2019年11月21日 20時
