Winter love story

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「でね、そんなわけで」




引き取ることになったのよ、という洋子さんの言葉に動揺することもなく。


へえ、いいんじゃん？とだけ言った彼、ヒロ兄はわたしを自室へ連れていった。





そこにはたくさんのレコード、CD、VHS。


何度も足を運んだというニューヨークやロサンゼルスの写真。


自分がいなくても勝手に見て、聴いていいと言う。



音楽とダンスは人間にとんでもねーパワーを与えるんだぜ！と言い残して、また出ていった。






そして、その直後に大ブレークしたのは


ZOOの、Choo Choo TORAIN。






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おじさんの家に引越し、中学校に入学したわたしはブラックミュージックとダンスのVHSにすっかり夢中だった。


カッコよくて、しなやかで、セクシーで。


わたしもこんな風に踊りたい･･･！


そう思っていたところで、入学してすぐ仲良くなった真理亜が同じ趣味を持っていると知り、更に意気投合。


そこからわたしと真理亜のダンスに明けくれた青春が始まった。






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そしてダンスを通じて、大きな恋を経験することになる。





とあるダンスイベントで踊っていたその彼は

キラキラと輝きを放っていて。

すべての動きがスローに見えるほど･･･

わたしに衝撃を与えた。





名前は 優樹


わたしより３つ年上で、当時18歳


数々のコンテストで賞をとる彼は、将来を期待された有名な若手ダンサーで。


そんな彼にフロアで腕を掴まれ、心臓が飛びでてしまうくらいに驚いた。


耳元で「ねぇ、何歳？」と聞く彼に


「中３になったばっか」と答えると


まだガキじゃん！と笑いながら頬をつねられたのが、彼との出会い。





それから３年後に彼を失うとは知らずに、ダンスと彼と親友に囲まれて過ごした青春時代。





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