乗り過ごし注意【志麻】

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「ところで名前聞いとらんかったけど、何？」




「それは本名ですか？それともリスナー名ですか？」




「両方」




まぁ、志麻さんも最寄りまで言ってしまっているので妥当なのかな




「間宮Aです。リスナー垢はぱぴぷぺぽでやってますよ」




「前に頭紫染めてたことある？」




「すご、覚えているんですか？」




「リプしたやろ」




「いろんな人にやってるので一々覚えてないかと」




「…まあ一応な」




志麻さんの記憶力がいいのかサービス精神旺盛なのかはわからないけれど、単純に嬉しい




そんなこんなで話しながら念のため二千円チャージする




「今度返すから」




「返さなくて大丈夫ですよ
どうせグッズ代になってたので」




「グッズだったらものになるけど、これはただお金くれただけやん」




「それはそうですけど
いつもスパチャとかお茶とかいっぱいもらってるじゃないですか」




私もちまちま送っているので何も変わらないだろう





「今度のライブ裏来て」




「絶対嫌です」




「じゃー、ニコバー？」




「私10時までしかいれませんし、周りにリスナーさんいっぱいいますから」




「学生にとっては二千円てでかいやろ
どうしても楽屋無理なん？」




「楽屋なんて行ったことないんですよ
周りにリスナーさんもいるし怖くて無理です」




「大丈夫やって
現に俺らのライブで友達来てても気づいてないやろ？」




正直確かにと思ってしまう




しかし、なんとしてでもこれ以上変に関わるのは遠慮したいが志麻さんは折れるような顔をしていない




「…わかりました
追って連絡します」




「絶対やからな」




念を押すように志麻さんは私を見つめるとタイミングよく来た電車に乗って帰っていった




今になって気づいたけど、今帰っても絶対月ラジ間に合わない

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