また数年後 ページ8
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あれからまた数年が経った。
今、僕は9歳。
僕は早速、医術などの本を読み漁り
この世界の医療はどこまで進んでいるのかを
いち早く調べた。
何不自由なく幸せに日々を過ごして来た。
親が変という一点を除いては、
僕の前では平然を装っているつもりなのだろうが
正直、バレバレだった
普通の子供なら誤魔化しは効くだろうが
僕は生憎、大人だ
毎度、発汗することも無い気温で冷や汗をかいては周囲を数回見渡す
そこまではまだ何かあったと断定するには早かったが、
両親の行動を見て、疑惑は確信へと変わった
両親は人通りの希薄な道を避けるようになったのだ
毎回毎回、ビクビクつきながら街を歩き
買い物だって十分に出来ない程に怯え
毎日溜め息を吐いて疲労困憊だった。
まるで何かに狙われているかのように
確かにこの街、ネアポリスは治安も悪く
ギャングが多数生息している少し物騒な街だ
だがそこまで怯える事なのだろうか
裏の事に手を出すような親ではない事は
僕が重々承知していた
答えを出すのに、時間は掛からなかった
考えられる原因はざっとこれだろう
まず、「狙われるような事をした」
そう考えたが、聡明な判断が出来るあの人達に限ってそれは無いだろうと思った
それを踏まえて考えれば選択肢は一つしか浮かばなかった
それは
「何か悍ましい物を見た」
麻薬の取引ごときであそこまで怯えはしない
だが、もっと惨いものを目撃したのだとしたら
あの脅えようにも納得がいった
警察に話すという選択肢も消え去る程に
しかもこの街の警察は、ほぼ機能していない
上辺はパトロールだが、実際は街をただぶらついているだけ
ブラタモリじゃねーんだぞ←
警察も賄賂を渡されれば見過ごしていて原作そのままで完全に腐っていた
悪徳奉行じゃねーんだぞ
「お主も悪よのぅ」的なアレだろ?
マジで、自分が捕まる危険性孕んでるからね、ソレ
僕がギャングなら賄賂を受け取った事を
黙っておいてやる代わりにこれからも見過ごさせるように利用するけどな
それだったら文句も言えなくなる
メリットは皆無に等しい
ちょっとだけお財布が潤うだけで自分の心は乾いていくんだぞ
何か僕、金○先生みたい
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行方不明者X(プロフ) - ありがとうございます!今、続編を公開致しました!悔いのないように、諦めないように、未来へと。一歩一歩。 (2020年10月12日 2時) (レス) id: ab7e9c281b (このIDを非表示/違反報告)
カルハ(プロフ) - 心の支えにしていただき、ありがとうございます。私としても、行方不明者Xさんの小説は心の支えとなっております。誹謗中傷がなくなってほしいとは言わない。でも、一人一人が悔いのないよう、後悔しないような未来になったらなと思います。 (2020年10月12日 2時) (レス) id: 3b4eeae320 (このIDを非表示/違反報告)
行方不明者X(プロフ) - 本当に人の命は儚いものです……だから悔いなきように生きないとですね!カルハさんは僕の心の支えになってます! (2020年10月12日 2時) (レス) id: ab7e9c281b (このIDを非表示/違反報告)
カルハ(プロフ) - この前まで、一緒に遊んでいたのに。 私も、お通夜の時、泣きたかったのに泣けなかった。悲しくて悲しくて、それでも涙が出なかった。 人というものは、脆いものですね... (2020年10月12日 1時) (レス) id: 3b4eeae320 (このIDを非表示/違反報告)
カルハ(プロフ) - ...悲しいですね。一緒に、遊んでもらった方を亡くすというのは...。楽しい思い出もいっぱいあった。でも人はいつ死ぬか分からない。私の祖父も、昨日で三回忌になります。私も、祖父によく遊んで貰いました。でも、最後に会った数日後に、死んでしまいました.... (2020年10月12日 1時) (レス) id: 3b4eeae320 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:行方不明者X | 作成日時:2020年5月26日 17時