038【JK】 ページ38
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HR「ごめんね、ジョングガ…もうひとりで平気。」
JK「ったく…もう飲みすぎんなよ。」
HR「ほんと、ごめん。」
ハルヌナをトイレに連れて行ってしばらくすると、酔いが少し覚めたのか、俺に謝りながらトイレから出てきたヌナ。
外の空気吸ってくる、なんて言ってそのまま店の外に向かっていった。
JK「はあ…戻るか。」
ヌナのことよりも、さっきのAの態度の方が気になってしょうがない。
しかも、ソヌってやつに簡単に腕なんか掴まれてさ。
…どうしようもなく、イライラする。
この気持ちをどうにか抑えながら、個室に向かって歩いていると個室の前で、さっきと同じような光景をまた目にした。
JK「…は?」
個室の前にいるのは、Aとアイツだ。
JK「…A?」
「っ、!」
ふたりが個室の前から離れようとしたから、咄嗟に名前を呼んだ俺。
Aが俺の声に驚いた表情を見せたけど、俺もその顔を見て驚いてしまった。
だって、Aが泣いているから。
JK「A、泣いてんの…?」
Aの顔を覗き込んで確認すれば、間違いなく泣いていて。頬には涙の跡がたくさんある。
「…っ、あ、あのね。」
俺の言葉に動揺しながら喋りだす彼女。
苦しそうな表情を浮かべる彼女を見て、いろんな感情が一気に胸に押し寄せる。
俺のいないところで彼女が泣いていることも、他の知らない男に簡単に涙を見せることも、よりによってその男がアイツだということも。
泣いている理由が俺には全く分からないことも。
そんなイライラした気持ちを抱えながら、俺はAの隣でただ突っ立っているアイツに視線を向けた。
JK「…お前か?」
「え…?」
俺の言葉にアイツよりも早く反応したA。
JK「お前が泣かせたのか?」
「え、ちが…違うよ、オッパ!」
アイツに向かって言ってるのに、口を開くのはAばかり。
その事実も、今の俺はなぜか無性にイライラが増して。
SN「へえ…俺が泣かせたって言いたいんですか?」
「っ、ちょ、ソヌくん…!」
そしたらアイツが俺を馬鹿にしたような口調で喋り始めるし、Aも咄嗟にアイツに視線を向ける。
JK「質問してんのは、こっちなんだけど。」
俺がそう言うと、今度はアイツは呆れたような顔をした。
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2020年6月3日 2時