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YN「じゃあ、また連絡するね!」

「うん!気を付けてね。」






夕方からバイトがあるというユナとは、そのまま図書館で別れた。

どうせ帰ってもグクオッパのことばかり考えちゃうから、今はここで課題に集中することにした。






「…はあ、早く謝らないとだよね。」






ユナはバイトやめない限り、本当に厳しいかもね。なんて言ってたけど、どうしても辞める選択肢だけは選びたくない。

ああもう、結局図書館にいたって頭の中はグクオッパでいっぱいだ。






早く謝って仲直りしたいのに。

もしかして、夏休みの間ずっとこのままなのかな…?





それだけは、絶対に嫌だ。

地元で開かれる夏祭りも一緒に行こうって約束してたし、海にも遊びに行こうって話してた。


せっかくの約束が喧嘩で台無しになるなんて、やっぱり嫌だ。







「…むり!もう謝りに行く!」







静かな図書館で、思い切り大きな声で喋ってしまった私。

周りの人にペコペコと頭を下げて、慌てて図書館を飛び出した。






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「…来ちゃった。」






謝りに行くと決めた私は、そのままグクオッパが通う大学まで来てしまった。

まだ大学は夏休みに入ってないから、学内にはたくさんの学生がいる。






「…電話しないと、だよね。」






ただ門のところに立っていたってグクオッパが見つかるわけないから、喧嘩して以来初めて連絡をした。

耳に響く無機質な機械音。



その音をボーッと聞いていると、視線の先に見慣れた姿を見つけた。






「!」






そこには、ジミン先輩と肩を並べて歩くグクオッパがいた。

今からサークルなのか、二人ともTシャツにジャージという楽な服装だった。






しばらく見ていると、私からの電話に気づいたのかグクオッパがポケットからスマホを取り出した。

早く出て欲しいな、なんて思って見ていると、2人の元にぞろぞろとオッパ達と似たような格好の人が集まってきた。







「…え、」








その内のひとりの綺麗な女の人が、グクオッパの正面に立つ。





グクオッパがスマホの画面の内容を確認したと同時に、その人がグクオッパの腕を掴んだ。

その手を特に振り払う様子もなく、笑いながら歩いて行くグクオッパ。






私の耳にはツーッツーッ、なんて冷たい音が響いていた。








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作者名:ぴぴ | 作成日時:2020年6月3日 2時

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