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『あれ、Aちゃんもう大丈夫なの？』
「はい、すみませんでした。」
『気にしないで大丈夫だよ。今ソヌは厨房だから、厨房行ける？』
「はい！」
優しい店長に送り出されて、私は厨房で働いていたソヌくんの元に駆け寄る。
「ソヌくん。」
SN「ああ、お前…」
「ソヌくん、ありがとう。」
SN「…お礼はいいから、早く働いて。」
そう言ったソヌくんは、私から視線を逸して離れようとする。
その時に見えたソヌくんの横顔、耳が真っ赤に染まってて照れてるのが分かった。
「ソヌくん、照れてるんだ？」
SN「はあ！？」
「ふふっ、耳、真っ赤だよ。」
初めて出会った日、ソヌくんにからかわれたことを思い出して私もからかうと、彼は余計に顔を赤く染めた。
「ふふ、ソヌくんかわいいね。」
SN「っ！お前、一生喋んな！」
「えー？ヌナに見してごらん？」
SN「お前、自分でヌナとか調子乗んなよ！」
ぷりぷりと怒るくせに顔は真っ赤だから、全然怖くない。
弟がいたらこんな感じなのかな、なんて思うと自然と笑っていた。
『なんかふたり、仲良さそうだね？』
SN「は！？店長、目大丈夫ですか？」
「えー？仲良いことはいいことでしょ！」
そう言うと私を睨むソヌくん。だから、怖くないんだってば。
『はいはい、喧嘩しない。ソヌはAちゃんの手伝いして。』
SN「…はい。」
店長には大人しく言うことを聞く姿を見てると、なんか余計に可愛く思える。
SN「なにヘラヘラしてんだよ、行くぞ。」
「ふふっ、はーい。」
今日は本当にソヌくんに助けられた。
グクオッパのことを思い出すと胸は痛いけど、働いてるときまでクヨクヨしてられないし、頑張らないと。
SN「なんか急にやる気いっぱいだな、お前。」
「ソヌくん、私はお前じゃないよ？」
SN「はあ？」
「それに、私は年上です！」
SN「…ﾁｯ、めんどくさいやつ。」
ソヌくんは私の言葉には何も言い返すこともなく、私に注文された商品を持たせると、厨房を出ていく。
「ちょ、ソヌくん待って…！」
SN「…コケんなよ、ヌナ。」
どうやらソヌくんは、なかなかのツンデレタイプらしい。
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作者名：ぴぴ
| 作成日時：2020年6月3日 2時
