【募集企画】存在という罪【募集中】

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・忘失刑を受けた者の家族について
「そもそもいなかった」ことにされるので、結婚や養子縁組等のあらゆる関係は「そもそもなかったこと」にされます。戸籍にバツもつきません。
また親が刑を受けた場合、他の家族は「もともとシングルマザー/ファザーの家庭だった」と思い込むようになります。遺伝子調査などで親を探そうとしてもエラーとしか出ません。

・忘失刑に伴う所有品の消去について
所有品は記憶庁の職員やロボットなどによって迅速に行われます。その際、ただ一つも物品が残されることはありません。これに例外はありません。家族も何らかの理由を付けられて所持していないか身体検査を受けます。そうして押収する際に職員と市民が接触することは有り得ますが、市民には記憶処理が施されるため、「家から物品が奪われた」などの記憶は残りません。これは忘失刑対象者の記憶がある者も例外ではなく、故に彼らは「モノでさえその人が存在した証拠がない」という状態になります。
ただ一つ、服や指輪や時計など明確に贈られたり譲られたりしてその人の所有物となったものは収容されません。しかし記憶処理があるため、それらは結婚指輪だろうと代々受け継いでいる時計だろうが「何の思い入れもないただのモノ」となります。ただし、その時計などに受刑者の写真や名前が入っていた場合は収容・破棄されます。とにかく、受刑者に纏わる一切が、存在した証拠がこの世から消えます。抜け道はありません。

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