四ツ目神 Ⅱ【JW】 (ページ12)

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私は拝殿内に落ちている名前の書いた形代を拾った。

右の棚に本殿前で拾った木の板をはめ込むと、数字が浮かび上がった。

また数字を入力しないと開かないみたいだ。

右は鳥居、真ん中は賽銭箱、左は絵馬の模様が描かれている。

末社へ行くと、紙切れが落ちていた。

「何だろうこれ、紙切れ？」

桃「また変なもん拾って……」

「ペットみたいに言わないでよ」

桃「端が破れてるな」

「他にもあるかもしれないね。調べてみよう」

拝殿前にはカラスがいた。

「カラスが」

桃「ホンマや」

「一、二、三羽。参拝してるのかな」

桃「小銭でも探してるんちゃう？光り物好きやから」

絵馬掛け所にもカラスが一羽いた。

「このカラスも迷い込んできちゃったのかな」

桃「マイのおっちょこちょいと一緒にしてやんなよ、カラスが可哀想やわ」

楼門にも紙切れが落ちていた。

「あ、これも紙切れだ」

桃「毎度よぉ見つけるな」

「イミゴの目が節穴なんだよ、用心深く探せば見つかるんだから」

桃「ほー……」

「な、何」

桃「いや、その“用心深さ”とやらホンマにあるんやったら、神社に迷い込んだりせぇへんのになと思って」

「う……」

参道にもあの紙切れを見つけた。

「また目が書いてある紙切れだ」

桃「これで三枚か。破れた箇所を見たら、残りはあと一枚やな」

「よーし、見つけるぞ」

桃「頑張れよ」

「ちょ、何で！イミゴも探すの手伝ってよ」

桃「いや、どうやらオレの目は節穴らしいから？用心深いらしいマイが探すんが一番やと思って」

イミゴのやつ、根に持ってる。