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宏光がいなくなって3ヶ月。
日に日に暖かくなり季節はもう春になる。
宏光の両親の命日には俺と両親と3人でお墓参りに来た。
毎年墓前で手を合わせて涙を流す宏光の姿はない。
“ 去年は来られなくてごめんね ”
“ 宏光のこと、見守っててね ”
そう、思いを込めて手を合わせた。
そして、俺は高校3年生になった。
当たり前だけど、どこのクラスを見ても宏光の名前はない。
わかっていても、同じクラスになりたかったって、一緒に進級したかったってそう思うんだ。
俺は毎日、毎日、宏光のことを考えてる。
今何してるかな。
この晴れた空を宏光も見てるかな。
笑ってるかな、って。
始業式が終わり、午前中で学校が終わる。
校門を出ると横尾さんに声をかけられた。
無言のまま並んで歩く。
風が木々を揺らす音だけが俺たちを包む。
「藤 ヶ 谷くんはさ、みつのことどう思ってる?」
しばらくの沈黙の後、口を開いたのは横尾さんだった。
「どうって…?」
「藤 ヶ 谷くんの気持ち、みつに対する」
「どうして…そんなこと聞くの?もしかして横尾さんは宏光のこと…」
未だ忘れられないクリスマスの2人の光景。
「そのもしかしてだったら、応援してくれる?」
ニヤリと意味ありげな笑みを浮かべる横尾さんに無性に腹が立った。
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zumi(プロフ) - さっPさん» さっPさん★ありがとうございます!!2人に感情移入して貰えるなんて光栄ですよー(o´艸`)また楽しんでもらえるような作品が書けるように頑張ります!! (2015年12月27日 21時) (レス) id: 430f785ac8 (このIDを非表示/違反報告)
zumi(プロフ) - かなさん» かなさん★最後までお付き合いいただきありがとうございます♪泣かせてしまってすみません。笑!!また遊びに来てくださいね、今後ともよろしくお願い致します(*´`) (2015年12月27日 21時) (レス) id: 430f785ac8 (このIDを非表示/違反報告)
zumi(プロフ) - mitsuさん» mitsuさん★いつも本当にありがとうございます(o´艸`)また次の作品も楽しんでもらえるものが書けるように頑張ります!! (2015年12月27日 21時) (レス) id: 430f785ac8 (このIDを非表示/違反報告)
さっP(プロフ) - こんにちは♪完結おめでとうございます!前半はひろに感情移入、後半は太輔に感情移入でした!ずっと変わらず太輔を想ってるひろが健気で、それでいて芯が強くて……(/_;)太輔はこの過ちをずっと忘れないで、いつまでもひろのことを離さないでほしいと願います!(*^^*) (2015年12月26日 12時) (レス) id: 9aef3c4f25 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 完結、おめでとうございます。何度も泣かせて頂きました!最後は幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。に (2015年12月26日 2時) (レス) id: 284ce13457 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:zumi | 作成日時:2015年9月2日 20時