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「…ん」

いつも隣にある温もりがなくて飛び起きた。

君はカーテンを開けて、薄暗い空を見つめている。
温かなベッドを抜け出して大きなブランケットを広げると俺と君の体を包み込む。

「ひろ、おはよう」

「…おはよ…太輔?」

「ん?」

「空が、泣いてるね」

窓の外は雨。

だけど、それよりも、

「ひろも…泣いてるね」

綺麗な頬に滑り落ちる雫はとめどなく流れる。

「雨は…淋しいね…」

何も言ってあげられないもどかしさ。

その代わりに君の体をギュッと包み込む。


君が雨に怯える理由。

君が今日まで生きてきた時間の中で、

とてもつらくて、悲しい思いをした時、

その日は決まって雨だった。


涙を雨で隠して、いつもつらそうに、悲しそうに笑ってた。


そんな君を小さい頃から見てきてたのに、

俺は何も出来なくて、

君を傷つけたことも沢山あったね。


それでも君は俺のそばにいてくれたね。

君の1番でいさせてくれたね。


『ずっと、ずっとそばにいるから』


俺が言ったこの約束は、

いつからか君の誓いになってたね。


だから、

いつも君が俺のそばにいてくれたから、

今のシアワセがあるって、

俺は間違いなくそう思うんだよ。


腕の中で泣いてる君に、

淋しくないよって、

俺がいるよって、

そう、言えたらな。


1度その約束を破てしまった俺には、

そんな言葉言う勇気なんてなかったんだ。

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zumi(プロフ) - さっPさん» さっPさん★ありがとうございます!!2人に感情移入して貰えるなんて光栄ですよー(o´艸`)また楽しんでもらえるような作品が書けるように頑張ります!! (2015年12月27日 21時) (レス) id: 430f785ac8 (このIDを非表示/違反報告)
zumi(プロフ) - かなさん» かなさん★最後までお付き合いいただきありがとうございます♪泣かせてしまってすみません。笑!!また遊びに来てくださいね、今後ともよろしくお願い致します(*´`) (2015年12月27日 21時) (レス) id: 430f785ac8 (このIDを非表示/違反報告)
zumi(プロフ) - mitsuさん» mitsuさん★いつも本当にありがとうございます(o´艸`)また次の作品も楽しんでもらえるものが書けるように頑張ります!! (2015年12月27日 21時) (レス) id: 430f785ac8 (このIDを非表示/違反報告)
さっP(プロフ) - こんにちは♪完結おめでとうございます!前半はひろに感情移入、後半は太輔に感情移入でした!ずっと変わらず太輔を想ってるひろが健気で、それでいて芯が強くて……(/_;)太輔はこの過ちをずっと忘れないで、いつまでもひろのことを離さないでほしいと願います!(*^^*) (2015年12月26日 12時) (レス) id: 9aef3c4f25 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 完結、おめでとうございます。何度も泣かせて頂きました!最後は幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。に (2015年12月26日 2時) (レス) id: 284ce13457 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:zumi | 作成日時:2015年9月2日 20時

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