のんちゃんの彼女？ ページ3
〆．
これは、大事件だ。
私がそう思ったのは、紛れもなく今のこの状況。
女「望いないの？」
髪を金に染め、オフショルダーにショートパンツという、露出度高めな格好の女性が来店し、
開口一番にのんちゃんの名を出した。
「えっと……小瀧は今日、遅めに入るので……」
一応、業務的な対応をしてみるけれど、
女「何時からよ？もー、望そんなこと言ってなかったしぃ…」
人と話しているのにケータイから目を離さない。
その長すぎる派手な爪で、画面を傷つけたりはしないのだろうか。
「6時半からのシフトで……もう少し待てば来ると思います」
席に案内しようとすると、
女「今日は望の奢りなの！一番高いドリンクってどれ？」
メニュー表を指さし、はやく言えと言わんばかりに睨んでくる。
………どうしよう。
「お客様の好きな物を飲んでいただきたいので、値段ではなくメニューを見てお決めください」
女「……あのさ」
おかしいことを言ったつもりは無いんだけれど、何か癇に障ったのかな。
「はい…？」
女「あんたあれでしょ、望に付きまとってるっていう」
「は……？」
今、ホールは私だけだから、はやく解放してほしいんだけれど。
パントリーから、ともくんが顔を覗かせている。
女「きもいんだけど。ストーカー。望にめっちゃ相談されてるから。バイト先で変な女に付きまとわれてるって」
「……私、？」
のんちゃんが、そんなこと言うわけない。
女「やめてよね。望、私と付き合ってんだから。どう見たってあんたと望は釣り合ってないし、もう関わらないでくれる？バイトも辞めてよ」
聞き流せばいいのに、全てが自分の胸に突き刺さってくる。
わがままと言えばわがままだ。
私はのんちゃんが好きだから。
でも、周りから見れば私とのんちゃんは釣り合わなくて、つまりのんちゃんにはもっと相応しい人がいると。
なかなか答えを出さない私に痺れを切らしたのんちゃんが他の人と付き合う、なんてのも完全に否定できる話ではない。
結果、気持ちが私の一方通行になってしまっていたとしても、おかしくないということだ。
現に最近、のんちゃんは私に対し好意を示さなくなっていた。
「………そう、ですか」
私の口からは、力のない声が漏れるだけだった。
〆．
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りぃな - この作品すごく好きで、もうすっかり居酒屋うぇすとの常連になってしまいました…笑 これからも大好きです！更新頑張ってください、応援しています！ (2020年10月25日 2時) (
レス) id: 6d972d4f2d (このIDを非表示/違反報告)
粋(プロフ) - 久しぶりの更新、とても楽しく読ませていた抱きました！続編移行、歓喜です！ (2020年10月22日 15時) (レス) id: 962e1b28b4 (このIDを非表示/違反報告)
Dreamgirl(プロフ) - とんでもないです！作者さんのペースでゆっくりでもいいので、更新いつでも待ってます。続編移行してくださるという報告だけでも嬉しいです！応援しています！ (2020年10月21日 18時) (レス) id: 19b6f6daaa (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - お久しぶりです！もう更新ないかなぁと思いながら待っていたのでとても嬉しいです！はゆなさんの余裕のある時に気楽に更新して頂けたらと思います。応援しています！ (2020年10月21日 14時) (レス) id: b3b8d3b067 (このIDを非表示/違反報告)
黄色パーナ - この作品大好きです！これからも頑張ってください！ (2020年4月1日 0時) (レス) id: ceaebda915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2018年9月20日 17時
