検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:49,194 hit

涙ボクロ ページ16

( 広臣side )







剛典「 明日仕事早いんで、先寝ます。 」






欠伸を噛み締めながら寝室に消えた岩ちゃんを見送りつつ、残り少ない珈琲を口に運ぶ。







「 あ、珈琲無くなった? 」


広臣「 あー、うん 」


「 私のも無くなったからついでに淹れるよ。 」







そう言って席を立ったAに
お礼を言いつつマグカップを渡す。



カウンター越しに珈琲を淹れるAを
何となく、頬杖をついて眺めた。






「 …臣、淹れずらいんだけど。 」


広臣「 何が? 」






何が言いたいのか分かってるけど
面白半分で分からないフリをしてみる。



そんな俺に諦めたように淹れるのを再開したA
の珈琲を淹れる音だけが、リビングに響いた。






広臣「 …なぁ 」


「 何? 」






ドリッパーから視線は逸らさずに
声を返したA。


そんな彼女に一呼吸置いてから口を開いた。







広臣「 お前さ、5年前の合コン覚えてる? 」


「 5年前…?

…あぁ、臣がいきなり電話掛けてきたやつ? 」







今から5年前。

俺らがデビューするちょっと前の頃。







「 覚えてるよ?


『 春人にバレないようにこっそり来いよ。 』


とか、いきなり電話して来たから
めちゃくちゃビックリしたんだから〜 」






それがどうかした?


頰を緩めながらやっと視線を俺に向けたAに
開きかけた口を閉じて、首を横に振った。






広臣「 …やっぱ何でもねーわ。笑

珈琲できた?」


「 あ、うん。丁度出来た! 」








…話すのは、岩ちゃんからの方がいいよな。




そう心の中で呟いて
いい香りのするマグカップを受け取った。






「 でも、臣が芸能人なんてビックリだよ 」


広臣「 サインならやんねーよ? 」


「 別にいいですけど…


でもまあ臣が夢叶えてくれて、正直私も嬉しい。」






そう言って微笑んだA。


あの頃と変わらない独特な笑顔と
俺とは逆の方にある涙ボクロ。







広臣「 …ありがとな。 」






柄にもなく、そんな言葉が溢れた。






.

お高いシャンプー→←三代目JSoulBrothers



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
339人がお気に入り
設定タグ:三代目 , 岩田剛典 , LDH   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のんたん - IBUKiさん» 当たり前やん!更新されてないか毎日チェックしてる! (2017年4月3日 17時) (レス) id: f92c7d2c4f (このIDを非表示/違反報告)
IBUKi(プロフ) - のんたんさん» のんちゃん!!読んでくれてありがとう◎ 嬉しすぎ。笑 (2017年4月3日 16時) (レス) id: 0d36f71e24 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん - やほー!もーね、いぶきちゃん才能あるわ。いつまでも見てられるね笑 (2017年4月3日 9時) (レス) id: f92c7d2c4f (このIDを非表示/違反報告)
IBUKi(プロフ) - doll0612さん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!おかけでやる気が出て来ました!◎更新、頑張らせて頂きます! (2017年4月1日 23時) (レス) id: 0d36f71e24 (このIDを非表示/違反報告)
doll0612(プロフ) - もうっっとっても大好きな小説です!続きが気になって仕方がないです!これからも頑張ってください!! (2017年3月31日 21時) (レス) id: bf06acc331 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:IBUKi | 作成日時:2017年3月28日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。