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先に先制点をとったのはAチーム。
基山ヒロトの流星ブレードが、ゴール深くに突き刺さる。
夜「へぇ〜」
今まで黙っていた夜空が、声を出す。
両サイドの2人の視線が彼女に向く。
その表情は、豪炎寺のことを見つめていた無邪気な表情等ではなく、歓喜と狂気に充ちた冷酷な瞳。
口元だけが笑っているその表情に、友希と凉に悪寒が走る。
夜「これは思わぬ伏兵もいたもんだね…。面白いじゃないか…」
その声色は、相手を品定めする女帝そのもの。
夜「あれ、誰？」
友「き、基山ヒロトくんよ」
「基山ヒロト…ね…」と聞いた名前を記憶するように呟く夜空。
そのとき、不動の指示が響く。
夜空が彼に視線を向けたため、それに釣られるように2人も視線を試合に戻す。
その指示は、DFである風丸と木暮にもう少し前へでろ…と、言うもの。
夜「やっぱり彼、面白いよ」
その指示の意図を理解しているのは、不動以外で夜空1人だけだろう。
夜「2人が言ってたこと間違いじゃないよ。彼と私は似ている。私だって、彼と同じ状況になったら同じような罠をはる」
凉「罠…だと…？」
夜「そう、あれは誘い込むための罠だ」
武方が前線へ上がるのと同時に、不動も動き出す。
それを見て、座っていた夜空が少し前のめりに身を乗り出す。
夜「見せてよ明王。君はこの罠、どう使うのかな？」
武方がボールを受け取り、シュートを放とうとした瞬間、ホイッスルが鳴る。
友「これって…？」
凉「オフサイドトラップ？」
夜「そう！ほら…あのプレイヤー、自分が望んでいないポジションになってちょっとイライラしてただろ？だから、少し誘い出せば勝手に前のめりになって、勝手に自滅してくれる。明王はそれを狙ったんだよ」
そう平然と話す夜空に、2人は顔を見合わせる。
「「怖…」」
夜「ひど…」
試合は進み、豪炎寺の爆熱ストームと円堂の正義の鉄拳がぶつかり合う。
結果、豪炎寺が点をもぎとった。
その場面を再び、じーっと見つめる夜空。
友「私、豪炎寺くんに同情するわ…」
凉「可哀想に、こんなのに目をつけられて…」
染岡のシュートで、Aチームが1点リードし前半終了。
友「…なんで最後、虎丸くんは自分でシュートしなかったのかしら？」
夜「知ったこっちゃないよ。そこら辺の精神的な面は、友希ちゃんの十八番でしょ？」
友「そ、そうだけど…」
夜「私に聞かれても分からないよ…。"他人の心"なんて…」
友「ご、ごめん…」
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イツキ(プロフ) - 雫(ｼｽﾞｸ)さん» ありがとうございます！！はい！読んでみようと思います！！ (2019年6月9日 11時) (
レス) id: d483986195 (このIDを非表示/違反報告)
雫(ｼｽﾞｸ) - とても面白いですね！ 作者さんのペースで更新を頑張ってください。 オリオンの刻印が好きで２つの作品を書いてます。 もし、良かったら読みに来てくださいね？ (自分の事までコメントしてしまい、すみません。) (2019年6月9日 10時) (レス) id: effc3bbfee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イツキ | 作成日時：2019年6月9日 9時
