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彼から避けられる理由を考えてなかなか寝付けず、睡眠不足のまま朝を迎えた
というのも、これで何日目だろうか…。
「化粧ノリ悪いかも…」
目の下のクマをコンシーラーで隠し、血色がよく見えるようにチークを塗って、何とか顔を作り出す
これだけ寝不足の顔を毎日見ていると、自分の顔との付き合い方も分かってきたなぁ、なんて
無意識にパッと壁に掛かっている時計を確認する
「大変！」
パタパタと駆け回り
ヒールを履いて急いで家を出た
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「はぁ〜…」
響子ちゃんにランチへ誘われたけれど、沢山食べられる気がしなくて、朝買ったサンドウィッチを屋上で頬張る
自然と溢れ出した溜息を塞ぐように、マイボトルからお茶をゴクリと流し込んだ
樹「あ…」
「あ、」
ガチャリと大きな音を立ててドアが開く
音のする方へ顔を向けると、藤原樹がネクタイを緩めながら歩いて来ていたけれど、私を見つけて停止した
会社の近くには、安くて美味しいランチが食べられる場所は沢山あるから、わざわざ屋上へ食べに来る人なんて、私と彼くらいで
閑散としたこの場所、彼の手にはコンビニ袋がぶら下がっていた
「…座ります、か？」
ドアの近くのベンチに座っていた私は、スペースを空けて座り直した
樹「…あー、ありがと」
腰を下ろした藤原樹は、２人分くらいのスペースを空けて座っていて、何だかとても遠く感じる
樹「…あんま寝てないっしょ」
「そ、そんな事はないですよ」
樹「ふっ笑 何で敬語なの笑」
久しぶりの会話に、なぜか敬語になってしまって慌てていると、暫くぶりに彼は目を細めて笑う
「……だって、全然話してくれないから」
そう言うと、少し悲しそうな顔をした気がした
「何で避け…」
何で避けるの？と聞こうとすると、言い終わる前にベンチから立ち上がる
斜め下から見上げても、彼の表情を伺う事は出来ない
樹「あんま無理すんなよ？」
「待って…！」
樹「…っ」
その場を離れようとした彼の腕を掴むと、振り返って、私の目を見て言った
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樹「頼むから…俺に構わないで」
力が抜けて腕を離すと、藤原樹は屋上を後にした
どうして、苦しそうな顔をするの…？
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りい(プロフ) - とても良かったです！！！ (2021年10月11日 2時) (
レス) @page50 id: 23552ed598 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 美憂さん» 読了、コメントありがとうございます！素敵だと言っていただけるいっちゃんが書けて良かったです(^^) (2021年3月15日 1時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
美憂(プロフ) - 最高な作品でしたー。いっちゃん素敵！ (2021年3月13日 22時) (レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
まいぽん(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！ぜひ読ませていただきます！！ (2020年3月10日 23時) (レス) id: 0b1b1da15f (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - まいぽんさん» 返事が遅くなってしまってすみません涙 今度また藤原樹君のお話を書かせて頂いた時には、まいぽんさんをもっと虜に出来る様に頑張りますね(^^) (2020年3月10日 18時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭
| 作成日時：2019年1月7日 20時
