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地下水 ページ7
暗い天井に光の粒が映し出された。
ここの御家族は旅行中だ。2,3日は帰ってこない。
ふかふかのベットに寝転びながら彼は手を伸ばした。後で元通りにしておかねば。
「家の中でも星が見えるんだね」
「プロネタリウムだよ」
空気中の塵をきらきらと輝かせながら星々を映し出すそれを指先でつつく。
「お礼するって言ったしね」
「……ねぇ、星の名前、分かったりする?」
「どうだろう。これはランダムで表示するやつだから、さすがにそこまでは……」
「ふーん。あ、でもあれ、北斗七星じゃない?1番光ってる気がする」
「うん。たしかに」
なんだか、とても不思議な気分だ。
ここ最近はずっとひとりで、こんな風に言葉を交わす相手すらいなかったからムズムズして仕方ない。でも、悪い感情ではなかった。
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作者名:ふたひみ | 作成日時:2021年6月25日 10時