めんどくさいの。【太宰治】

めんどくさい２ ページ3

『ふわぁぁあ………』





お昼時、大体の社員ははお昼を食べに行っていて、今は部屋に私とAしか居ない。

そんな中、欠伸をする声が部屋に響く。




「おはよう、A。もうお昼だけど、何か食べに行くかい？」





『……めんどくさい』





「まぁまぁ、そんな事云わずに…今ならおんぶしてあげるよ？」





『…じゃあ行く。………うずまき？』





じゃあ行くって…可愛いなぁ…





「そうだよ、違う所が良いかい？」




『んーう……オムライス食べる。』




んーうは違うという事。
Aを背中に背負い、下の階に向かう。





『……太宰…』






と云い、私の首に腕を回してくるA…可愛い…可愛過ぎる、、、







ﾁﾘﾝﾁﾘﾝ









階段を降りて、すぐそこにある扉がうずまきの入口。




扉を開け、中を覗くと、丁度敦くんと鏡花ちゃんがお昼を食べていた。






「あ、太宰さん…と津島さん？お疲れ様です！」




「…お疲れ様です。」





「お疲れ様ー、二人は任務の後かい？」





「はい、丁度お昼時に終わったので、うずまきに！」




「…うずまきも良いけど、橘堂も良い。」





「あ、彼処は…また今度行こうよ?!ね!!」





敦くんはお財布が一気に軽くなった事を思い出したのか、少し声が大きくなってる。





『…太宰、鏡花のとこ』




鏡花ちゃんの所に降ろせ、という事だ。




「はいはい、オムライスだよね？」





『ん。』





Aを降ろし、オムライスを頼む為、店員さんに声を掛け……心中のお誘いをする。






「嗚呼…！なんと美しい!!私は貴方と心中する為に生きてきたのです！私と心中して頂きたい!!」




「お断りします(ﾆｯｺﾘ)」





「其処をなんと『治…』…何だい？」





『此方…来て…』





云われた通り、Aの元に行くと、






『…治は…馬鹿…』




そう云いながら、抱き着いてくる。
今日も来た、Aのデレ。

…コレを見る為だけに、私は他の女性に心中を誘っていると云っても過言では無い。





『…治は……私の。』








「！…そうだね！Aも私のだよ」





嗚呼…もう可愛いなぁ…






『ふふっ……なら…良かった…』






……ﾊﾞﾀｯ







「え!!太宰さん?!え?!倒れ…え?!」







「わが一生に一切の悔いなし…」






「太宰さんんんんん?!」



敦くんが慌てる中、





「…面白いね」




『…ね』






今日も今日とて、私の彼女が愛おしい。

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