地獄に突き落としてやる ページ23
。
鏑木が吸ったタバコの吸殻をDNA検査に出した結果、赤の他人であることがわかった。
アイとはファッション雑誌のモデルの仲介で、一緒に仕事をしていたらしい。
以来 仕事を振るだけでなく、世話もしていたという。
そしてアイは事務所に内緒で男と会っていたそうだ。
〔それを教えてもらう交換条件として“恋愛リアリティーショー”に出演する。〕
『そう、そっか。』
がっかりした反面、どこか安心した。
こうやって一人一人当たって、容疑者の分母を減らしていく。
アクアは行動が早いな。
俄然 私もやる気が湧いてきた。
『...アクア。私はもう星野ダイアモンドを辞める。』
〔...どういう意味だ？〕
私は、歌い手のフユミンとして殺された。
ならばフユミンが生きていたとわかれば犯人はどうする？
顔を見られたかも知れないし、私の知る人物かもしれないんだ。
焦って殺しに来るはずだ。
私は、私を餌にする。
死ぬことなんて怖くない。
『...黙っていたけど、戸籍を変えておいたの。
私はもう星野ダイヤモンドじゃないから。
ルビーにも、伝えておいて。』
〔良いんだな？〕
『何が？』
アクアに念を押されて問われた。
お前はそれで良いんだな、と。
私は不思議に思った。
逆に何がいけないのか、と。
『そいつを殺すためなら、私は何も惜しまない。
アクアだってそうでしょ？』
〔...ああ。気を付けろよ。〕
一つ、心残りがあるとすれば。
ルビーに別れの言葉を言えなかったことだ。
...私が居なくても あの子は立てる。
絶対私が仇を討ってやる。
最悪な殺し方で 人生を踏みにじってやる。
。
15年以上使っていなかったユーチューブ。
自分を落ち着かせるように笑った。
一旦時計を見て 画面を見直すと、動画のアップロードは完了していた。
そして次にツイッター。
新曲の宣伝をツイート。
活動休止のことは何も触れず、時間をワープしたように自然に。
『...はは、ははは...あはは..！』
スマホもパソコンも全て閉じた。
通知音が煩わしくなって、通知を消した。
ツイートと動画を見て、クソ野郎はどう思うかな。
焦るかな？気が気でなくなるかな？
この世の終わりのような顔をするか？
それとも、私と同じ様に笑うか？
『思う存分笑いなよ！
私がお前を地獄に突き落としてやるからな！！』
それを見て笑ってやる。
。
続く
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りる - 初コメ失礼します！！！いい感じに歌い手が推しの子に溶け込んでいて、もう好きです！！！！応援してまふ！ (11月24日 18時) (
レス) @page15 id: 088b936db2 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月19日 12時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
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