5.頼れる人を探せ ページ6
「あれ葵、ちょっと隈ない?大丈夫?」
翌日、学校へ着いて席に座ると私の前に座る友達、
「大丈夫、少し寝不足なだけだから」
実は昨日の出来事が色々と刺激的すぎて私は全く眠れなくて疲れているのだ。
いやほんと、バイトのシフト入れてなくて良かった。
私は心配させないように、精一杯柔らかく笑うと千歳は少し考えてから口を開いた。
「じゃあ気晴らしにまたポアロ行く?私が奢るし、イケメン拝みついでにスイーツでも食べればきっと元気が出るんじゃないかな?」
「え」
気持ちは嬉しいしぜひ奢ってほしいけど私はそのイケメンと昨夜、命懸け(?)の鬼ごっこをしたばかりだ。
「大丈夫大丈夫!別にいいよ」
私は苦笑いで断った。
それにもうあの店には……最低限、あの人がシフト入ってないときだと行けない。
***
しばらくするといつもの授業が始まった。
昨日までなら皆こんな授業よく起きてられるよなー、なんて思いながら机に突っ伏して寝ていた私だが今日は違った。
……安室さん、安室透の正体が気になって不安で、未だに眠れないのだ。
いつもなら授業始まってすぐ睡魔に襲われるのに!
いや、授業は寝ちゃいけないとは分かってるんだけども、寝ないのは良いことなんだろうけども!
何ならクラスメイトの鈴木さんが「今日は起きてるわよ、珍しいわね。何か合ったのかしら」ってコソコソ毛利さんと話してるのが横から聞こえてくるぐらいだ。
だってどう考えたってあの人普通じゃないし!
内心大騒ぎしながらも黒板をボケーッと見つめる。
うーん、実はあの人、元軍人だったり?それとも消防隊員?警察?それかあの人も実は超能力者だったりして……。
警察辺りだった場合、とりあえず私の身が危険だ。
一応ポアロの事とかを、机の下でスマホをいじって調べてはいるのだが彼の情報は全然出てこない。
ハッキングは私の能力を使えばそれっぽいことはできるけど、強行突破みたいなものなので即相手にバレるし、犯罪者になるのは極力避けたい。
ふとクラス内で1つだけ空いている席が目に入る。その席に座るのは高校生探偵である工藤新一だ。
頭脳明晰で難事件を何個も解決した彼なら役に立ってくれると思ったけど、何でこういう時に工藤がいないの?何でずっと休みなの!?
……はぁー、連絡先知らないし、後でちょっと毛利さんに相談してみようかな。
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星空ブリキ(プロフ) - このお話めっっっっっちゃだいすきです!!!!!!! (2023年3月7日 22時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 颯さん» わざわざコメントありがとうございます!!なるほど、普通に文にするのもありですよね、参考にさせていただきます!! (2021年2月25日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 2章のタイトルちょっと思いついたんですけど、監視対象が見た純黒の悪夢とかどうですかね。参考程度にどうぞ (2021年2月25日 19時) (レス) id: e2ffa37dcb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 莉咲さん» タイトルが魅力的だなんてとても嬉しいです!!二時間も時間を使って見つけてくださりありがとうございます!!( ´;゚;∀;゚;) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 。。。さん» わあああ!わざわざコメントありがとうございます!(*^▽^*) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2020年4月12日 16時