40.三つ巴 ページ4
女性が盗んで運転している車は高速道路へと入り、それに続いて急発進させた安室さんの車、RX-7が追う。
追いかけている車は勿論スピード違反で周りの車を追い越して行く為こちらも自然とそういう荒い運転になってしまう。
でも……それだと私がキツい。
「あ、安室さん!もうちょっと加減できないんですか!?酔うんですけどっ!」
「今はそれどころじゃないだろ」
私が文句を言うと安室さんは横目で睨みつけてきた。
「私が先に酔って吐くか、あの人が捕まった後に吐くか、どっちか勝負するつもり!?」
「地獄みたいな勝負を始めるんじゃない」
そうこうしている間に女性の車に追いつき、安室さんは自分の車で衝突しにかかる。
「うわっ!?」
私の方にも反動が大きく、自分の持っていたスマホが手から滑り落ちそうになる。
そのとき、前方の車から何かを送る電波を一瞬感じた。
な、何だろう?メッセージでも誰かに送ったのかな。救援とかの。
そんな事を考えているとついにRX-7は彼女の車と並走し始めた。おかげで窓越しから彼女の顔が少しだけ確認できる。
綺麗な銀髪を淡い紫のシュシュできつく結っていて青い目がちらっと見えた。
女性がこちらを認識した瞬間、横にいるRX-7に体当たりしようと向かってくるので安室さんはハンドルを切って何とか避ける。
そしてRX-7はそのまま女性の車にピッタリくっついてドリフトで追いかける形になった。
しかし、そんな私達と同じようにドリフトで追いかけてくる赤い車が後ろについてきた。
「誰だッ!」
安室さんは声を荒げ、車窓からその正体を確認しようと目を向ける。
彼の視界に映ったのは自分にとってうんざりするほど見覚えのある黒いニット帽に特徴的な目の男性だった。相手も目を細め、こちらを視認する。
「赤井ッ!」
「だっ、誰それ!?敵なの!?」
安室さんは思わず声に出すが、隣の私は何も知らない為頭上にクエスチョンマークが浮かぶ。
「……ッ黒の組織とは別の公安の敵だ」
「え、何それヤバ……うわっ!?」
呟いた瞬間、赤井と呼ばれた男の車、マスタングが道を遮るようにRX-7に衝突してきた。
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秋海(プロフ) - ありがとうございます…! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 秋海さん» ありがとうございます!!!夢主ちゃん描いてくださったんですか!?自作発言などなければ基本的に載せていただいて大丈夫です! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
秋海(プロフ) - 作品とても面白いです!!夢主ちゃんが可愛かったので描いてみたんですが、見て頂きたいので自分の作品の方で載せても良いですか…? (2021年8月8日 18時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます、白いカードのシルエットのことでしょうか?そうです降谷さんです、合っていますよ!! (2021年8月5日 16時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あの、ホーム画?イメ画?のシルエットになってるイラストって、降谷さんですかね。?!((((違ったら全力逃走 (2021年8月5日 5時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2021年3月2日 17時