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56.約束 ページ20

既に空は紫みを帯びてきて星が輝く時間帯になり、空を見上げる。

「わ、星綺麗……」

星を眺める私の傍らでは公衆電話で話す安室さんがいる。
ちなみに外したネックレスに関しては今回は見逃すそうで怒られるのは免れた。まぁ助けてあげたんだし当たり前だ。

「あぁ、定かではないがこの方法にかけるしかない。やってくれるな?」

ゆっくり夜空を眺める私とは反対に忙しそうに電話する安室さん。

当たり前かもだけど、この人達って忙しそうだなぁ。

横目で見ながらスマホをいじろうとしてハッとする。

……あ、あれ、私も今日予定あるんじゃなかったっけ!?さっき色々ありすぎて忘れてたッ!
今日は蘭ちゃんと園子ちゃんと遊ぶ予定じゃん!安室さんといる場合じゃない、早く戻って着替えなきゃ!

「いや、組織の目がどこで光っているか分からない。観覧車までこのままで行く」

安室さんは顔を動かさずに目で周囲を確認しながら電話相手に注意すると、じゃあな、と言って電話を切った。
彼もちょうど話が終わったらしい。
……受話器から「待ってください」って聞こえたけど大丈夫なのだろうか。

いや、そんな事は今どうでもいいから!

「水瀬、助かったよ。引き続き一緒に来……」

「私、友達と用事あるから一旦家に戻りますね」

ピシャリと彼の言葉を遮りながら、しゃがんで靴紐をきつく結び始めた。
そんな私に安室さんは「は?」と困惑したような声を漏らすので返答してあげる。

「友達と行く東都水族館にこんなラフな格好で行けるわけないじゃん」

「……お前、状況分かってるのか!?水族館中パニックになってもおかしくはない事態だ、遊んでる暇は無い。
第一、その約束の時間に間に合……」

「間に合うに決まってるでしょ」

靴紐を結び終わり、安室さんに背を向けて立ち上がって顔だけ向けた。

「じゃなきゃ安室さん助けに行ってない」

それだけ言うと止めようとする安室さんを置いて、体から僅かに電気を出しながら倉庫、ビルへと跳んでいった。
彼はそんな彼女を見てため息をついた。





「_____全く、超能力者は厄介だな」

57.到着した途端→←55.行き先は1つ



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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 純黒の悪夢   
作品ジャンル:アニメ
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秋海(プロフ) - ありがとうございます…! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 秋海さん» ありがとうございます!!!夢主ちゃん描いてくださったんですか!?自作発言などなければ基本的に載せていただいて大丈夫です! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
秋海(プロフ) - 作品とても面白いです!!夢主ちゃんが可愛かったので描いてみたんですが、見て頂きたいので自分の作品の方で載せても良いですか…? (2021年8月8日 18時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます、白いカードのシルエットのことでしょうか?そうです降谷さんです、合っていますよ!! (2021年8月5日 16時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あの、ホーム画?イメ画?のシルエットになってるイラストって、降谷さんですかね。?!((((違ったら全力逃走 (2021年8月5日 5時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よもぎもち | 作成日時:2021年3月2日 17時

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